LINEヤフーは7月12日、生成AIツールを全社展開したことを発表しました。
今回の生成AIツールの業務導入により年間70~80万の作業時間の削減を目標に取り組むとのことです。
RAGを用いた生成AIツールを独自開発
今回LINEヤフーが導入した生成AIツールは、同社が独自開発した「SeekAI」と呼ばれるツールです。
RAGという技術を利用しており、社内データを参照し回答を出力するため、回答精度が向上しています。
出典:LINEヤフー
テスト導入においては、技術職(エンジニア)では技術スタックの検索・選定にかかる時間を削減、カスタマーサポートでの活用では約98%の正答率を記録しました。
具体的なユースケース
今回の生成AIツールを使用するにあたって、LINEヤフーが想定している使用方法は以下の通りです。
- 事業部門:営業活動におけるコミュニケーション履歴の確認や資料作成補助
- 各部門:マニュアルの作成、議事録の確認、プロジェクト進行の管理など
- コーディング時の技術スタックの検索・選定の工数削減
- 従業員:貸与機器や業務ツールのヘルプ情報や問い合わせ先の確認
今回のツールでは、参照先のデータベースに登録する情報を各事業部門や各プロジェクト単位で登録することができるとのことです。
参考:LINEヤフー
LINEヤフーの生成AIに関する取り組み
LINEヤフーでは生成AIを用いたサービス提供など、多数の取り組みを実施しています。
例えば、生成AIを活かしたサービスとしては広告作成時のタイトル・説明文の作成補助があります。
LINEヤフーは3月22日、「Yahoo!広告 検索広告」において生成AIによるタイトルと説明文を提案する新機能の提供を開始しました。 広告主は、本機能を活用することにより、効率的に広告作成が可能となります。 参考:LINEヤ[…]
また、今月9日にはこのサービスの提供範囲が拡大し、「LINE広告」でも利用ができるようになりました。
LINEヤフー株式会社は7月9日、生成AIが広告のタイトルや文章を提案する機能を追加しました。 本機能は「LINE広告」「Yahoo!広告 ディスプレイ広告」にて利用することができます。 「LINE広告」についてはβ版での追加[…]
まとめ
LINEヤフーは7月12日、生成AIツールを全社展開したことを発表しました。
同社では今後も生成を積極的に活用していく方針であり、更なる業務効率化を推進していくとのことです。