東進ハイスクール・東進衛星予備校などを運営する株式会社ナガセは、11月4日に英作文(和文英訳)の添削システム「英作文1000本ノック」を12月提供予定で開発していると発表しました。
このシステムは、生成AIのChatGPTを活用した即時性の高い添削指導機能が特長で、生徒の英作文学習を変化させるほか、高等学校への提供も行うことにより、英作文添削指導にかかる負担を軽減することを目的としています。
「英作文1000本ノック」の概要
「英作文 1000 本ノック」は、ChatGPTで使われている最新モデルGPT-4が活用されています。生成AIと東進の教務力を組み合わせることで添削の質を高め、どんなに難解な問題でもAIの強みである「即時性」と「反復性」を活かし、大学レベルに対応した「学力を伸ばす」添削を両立できます。
基礎から難関大レベルまでの和文英訳1000題をその場で即時に添削指導を受けられるシステムによって、これまでの英語教育の欠陥の解決が期待されます。
入力画面のイメージ:
引用元:東進ハイスクール・東進衛星予備校
ChatGPTを活用した添削サービスの特長
①その場で添削指導が受けられる
「英作文 1000 本ノック」でChatGPTを活用しているため、人の手による添削では不可能だった即座添削を可能にしています。どの大学のどんな難問であっても、即座に正確な英作文の添削指導を何度でも受けることができます。
②5レベル×200題の演習量
基礎レベルから大学受験基礎・標準・難関・最難関の5つのレベルから 200 題の問題を扱っています。
③事前学習したAIによる添削
大学入試の英作文のさまざまな要素や模範解答例を事前学習したAIによる添削のため、正確な添削を受けることができ、入試本番の得点アップにつながります。
④膨大な添削履歴に基づくアドバイス
東進独自調査による再現答案と開示得点の分析結果におうじた膨大な添削履歴をもとにアドバイスが出力されます。
教育分野における生成AI活用
生成AIの登場は教育分野においても、大きな影響を及ぼしています。
大学では生成AIのついて独自のルールが定められ、中にはレポートや論文を作成において完全に禁止している場合もあります。文部科学省は「初等中等教育段階における生成AIの利用に関する暫定的なガイドライン」を発表しています。ガイドラインでは、小学校段階の児童に利用させることは慎重な対応を取る必要がある、とされています。
教育分野においては、慎重な方針を取っているケースが多くなりますが、小論文や英作文のような添削指導において生成AIは効率や精度の面で非常に有用であると考えられます。
実際に、今回の東進の例以外にも生成AIを使って添削を効率化している事例もあります。
今回は、教育の問題をテクノロジーで解決する会社「みんがく」などの代表を務め、教育関係者のためのAI活用セミナーや、東京学芸大学との共同プロジェクトを進めるなど、「生成AI×教育」を中心に多岐にわたる取り組みをされている佐藤さんにインタビュ[…]
生成AIが生徒に与えるメリット・デメリットを指導者側が精査して効果的に生成AIを導入していくことが求められるでしょう。