Stable Diffusion Web UI・モデル・拡張機能のアップデート方法を徹底解説!

「Stable Diffusionをどのようにアップデートするのかがわからない」「Stable Diffusion Web UIやモデル、拡張機能のアップデート方法を知りたい」そう思う方もいるのではないでしょうか。

今回PROMPTYでは、Stable Diffusion Web UIのアップデート前の準備から、実際にアップデートする手順を解説します。また、モデル・拡張機能のアップデート方法についてもご紹介します。

① Stable Diffusion Web UIのアップデート方法

アップデート前の準備

はじめに、Stable Diffusion Web UIのアップデートを行う前の準備について解説します。

Stable Diffusion Web UIの導入方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。

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(1)AUTOMATIC 1111のGithubをチェックする

Stable Diffusion Web UIをアップデートする前に、アップデート内容を確認しておきましょう。理由としてバグのリスクが存在するためです。

Stable Diffusion Web UIの開発者であるAUTOMATIC1111氏のGitHubページから確認しましょう。

https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui

画面右側の”Releases”から、最新のアップデートの詳細を確認することができます。

アップデート内容の一部:

バグ(bug-report)やその他の問題については、issueページを確認することで、利用者からの報告を確認できます。

https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui/issues

また、Insightsページを確認することで、過去24時間、3日間、1週間、1ヶ月のissue等を簡単に確認することができます。

https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui/pulse

(2)バックアップを取っておく

アップデートを開始する前に、データや設定ファイル、モデルのバックアップを確保しておきましょう。
ローカルアプリケーションであるため、想定外の問題が起きても、コピーを作っておけば直ちに復元することが可能です。

もし、ダウングレードが必要となったり、最悪の場合は再インストールを求められる場合もあるので、スムーズに移行できるように準備することをおすすめします。

(3)コミットハッシュ値を控える

アップデートをする前に、Stable Diffusion Web UIを始動する際のコマンドプロンプト(黒色のウィンドウ)から、Commit hash(コミットハッシュ)の数値を控えることをおすすめします。

この手順により、アップデート以前に安定して動作していた「Stable Diffusion Web UI」のバージョンを把握することができます。この情報は、将来的に元のバージョンに復帰するために必要となります。この環境では、コマンドプロンプトの三行目に「Commit hash」が表示されます。

また、「Stable Diffusion Web UI」の画面下部に表示される「python」「torch」などの値もメモしておくことが重要です。これらの情報は、エラーを対処する際に役立つ可能性があります。画面全体のスナップショットを取っておくと便利です。

Stable Diffusion Web UIのアップデート手順

(1)アップデートが存在するか確認する

はじめに、Stable Diffusion Web UIの最新版が利用可能かどうか確認しましょう。

最新版の確認は、stable-diffusion-webuiフォルダ内の『webui-user』バッチファイルを右クリックし、編集を選択することで可能です。

その後、メモ帳で開いたファイルの『set COMMANDLINE_ARGS=』の欄に

–update-check

と入力します。

この設定でStable Diffusionを起動すると、自動的にアップデートの有無が確認されます。
この際に、

You are not up to date with the most recent release.
Consider running git pull to update.

というメッセージが表示されたら、新しいバージョンが利用可能です。

(2)アップデートを実行する

stable-diffusion-web-uiフォルダが選択されない位置(端など)で右クリックし、コンテクストメニューから「Git Bash Here」を選択します。

その後、「Git Bash Here」を選択して表示されるコマンドプロンプトに、

git pull

と入力します。

コマンドを実行すると、ファイルのアップデートが始まります。

アップデートが完了すると、更新されたファイルの一覧が表示されます。アップデートが完了したらコマンドプロンプトを閉じます。

Stable Diffusion Web UIのダウングレード手順

Stable Diffusion Web UIのアップデートが原因で新たなエラーが発生することもあるので注意が必要です。特に、アップデート直後の情報が不足している場合や、原因不明のエラーが発生した場合には、一度Web UIをダウングレードして状況を確認しましょう。

ダウングレードは、アップデートの時と同様、stable-diffusion-webuiフォルダ内で右クリックし、「Git Bash Here」を選択して開きます。

この際、控えておいたコミットハッシュ値を使うことで簡単にダウングレードが行えます。

コマンドプロンプトに

git reset –hard {コミットハッシュ値}

と入力してEnterを押すとダウングレードが完了します。

ただし、ダウングレードによりwebui-userに以前記入していた情報が消去されるため、必要なコマンドを再度記入することを忘れないようにしましょう。

② モデル・LoRAのアップデート方法

CIVITAIからアップデート情報を確認する

Stable Diffusionのモデルのアップデートは、CIVITAI(https://civitai.com/images)の各モデルのページから確認できます。ページ左上にはバージョンの一覧が載っています。また、右下には最新バージョンの更新内容が書かれています。

最新バージョンのモデルをダウンロードして、旧モデルのファイルと入れ替えましょう。

モデルの導入方法やおすすめのモデルについて、こちらの記事で詳しく解説しています。

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拡張機能「Civitai Helper2(Model Info Helper)」を活用する

モデルのアップデートには、Civitai Helper2(Model Info Helper)という拡張機能が有効です。

Civitai Helper2(Model Info Helper)のインストールはWeb UIのExtensionsメニューから行います。Install form URLタブのURL for extension’s git reposioryに「Stable-Diffusion-Webui-Civitai-Helper」のURLを貼り付けます。

https://github.com/butaixianran/Stable-Diffusion-Webui-Civitai-Helper

Web UIを再起動して、”Civitai Helper”が表示されていれば、導入完了です。

”Civitai Helper”タブ内の、Check models’ new versionからモデル・LoRAをアップデートすることができます。

ここでは、モデルやLoRAのバージョンを精査し、その結果が最新版でない場合は教えてくれます。

検証したいモデルタイプ(例えばckpやloraなど)にマークをつけ、『Check New Version from Civitai』をクリックします。Civitai Helper2(Model Info Helper)を活用することで、手間をかけずに最新版へとアップデートすることが可能です。

③ 拡張機能のアップデート方法

Stable Diffusion Web UIに導入されている拡張機能は、一括で更新の確認とアップデートが可能です。

Extensionsタブから「Check for updates」ボタンをクリックすると、選択した拡張機能の更新確認が行われます。

一番右のUpdate欄に”latest(最新版)”か”new commits(更新可能)”または”unknown”が表示されます。Apply and restart UIをクリックすと”new commits”の拡張機能が一括で更新されます。

Web UIを再起動します。再起動後に更新を再度確認すると、拡張機能がlatestに更新されていることが確認できます。

まとめ

今回PROMPTYでは、Stable Diffusion Web UI、モデル、拡張機能の各部分のアップデート方法を紹介しました。

これらをアップデートすることで、より新しい機能を利用でき、ハイクオリティな画像を生成することができます。

今回の解説を参考に、皆さまもStable Diffusionのアップデート情報の確認や、実際の更新を行ってみてはいかがでしょうか。

~Stable Diffusionで素早く画像生成するには~

Stable Diffusionの画像生成スピードや画像サイズは、グラフィックボード(GPU)の性能によって大きく変わります。

このため、より効率的かつ快適な画像生成を望むユーザーにとって、最適なグラフィックボードの選択が重要となります。

推論処理やLoRAなどの追加学習処理といった大量の計算を効率よく行うためには、12GB以上のVRAMを持つグラフィックボードを選ぶことを強くおすすめします。

2GBや4GBのVRAMを持つグラフィックボードでは、学習プロセスや高解像度の画像生成に支障が出る可能性が高いです。

コスパを重視する方は、RTX 3060を選ぶと良いでしょう。

このグラフィックボードを使えば、Stable Diffusionの画像生成機能を最大限に活用することが可能となります。