Difyの活用事例4選!Difyが選ばれる理由も解説

DifyはノーコードでAIアプリケーションを開発することができる便利なツールです。

そんなDifyの活用を考えている方にとっては、実際にDifyがどのように活用されているかは気になるところかと思います。

そこで今回PROMPTYでは、Difyの活用事例を4選紹介し、またDifyが選ばれる理由についても解説します。

ぜひ最後までご覧ください。

Difyとは

DifyはAIアプリケーションを作成することができるプラットフォームです。現在ではオープンソース版とクラウド版の2つの提供形態があります。

Difyの大きな特徴として、ノーコードでAIアプリケーションを作成することができます。これにより、プログラミングに触れたことのない方でも簡単にAIアプリケーションを作成することができます

また、Difyは商用利用も原則可能であり、一部例外のケースを除き作成したAIアプリケーションを販売等することができます。
Difyの商用利用に関して詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

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他にも、DifyではRAGを使用することができるため、作成したチャットボットに登録した情報を参照して回答させることも可能です。
DifyでのRAGの使用について詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。「そもそもRAGとは何?」といった方も、下記記事ではRAGについても解説していますのでぜひご覧ください。

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Difyの活用事例4選

Difyの活用事例を4選紹介していきます。Difyの活用を考えている方にとって参考になる部分が多いと思います。

①生成AIアプリケーションを社内で活用:株式会社カカクコム

引用:食べログ

価格.comをはじめ、食べログ、求人ボックス、スマイティなどの様々なサービスを提供している株式会社カカクコムでは、Difyで作成した生成AIアプリケーションを社内で活用できるようにしました。

まず、株式会社カカクコムは最初に一般的なチャットボットをDifyで作成し、社内で活用できるようにしました。そのチャットボットについて、社員にアンケートを取ったところ、年間18,000時間の削減効果があったそうです。

株式会社カカクコムはチャットボットを導入後、アンケートやインタビューの結果からより生成AIを活用してもらうための3つの施策を打ちました。

①-1 施策1.Teamsアプリの提供

引用:食べログ

インタビューから、「社員の中にもチャットボットの存在を知らないためにチャットボットを使っていない人がそれなりの人数いるのでは」という仮説が出てきたそうで、その対策として株式会社カカクコムは普段社員が使うチャットツールであるTeamsにチャットボットを組み込みました。

結果として、デイリーのアクティブユーザー数をリリース前後の約2週間で比較したところ、アクティブユーザー数が27%増加したそうです。

①-2 施策2:社内情報の検索

引用:食べログ

アンケートの中で、社内の情報を検索できるようにして欲しいという声がいくつかあったそうで、株式会社カカクコムは社内情報の検索機能をチャットボットのアドオンとして載せることにしました。

結果として、財務経理部の方の問い合わせという観点で、問い合わせ対応の時間を約15%減少させることができたそうです。

①-3 施策3: 汎用アプリ(議事録作成AIアプリ)

引用:食べログ

チャットボットを全社に導入する前から、チャットボットだけ渡されても使い方がわからない人がいるのでは?という仮説があったそうで、株式会社カカクコムはチャットボットよりも具体的に業務活用できる生成AIアプリの1つとして議事録を作成してくれるアプリをDifyで作成しました。

結果として、アンケートベースで成果を算出したところ、年間2,600時間の削減効果があったそうです。

参考にした記事では、具体的なDifyのワークフローなど技術的な部分を公開していますので、興味があれば読んでみてください。

参考:食べログ

②医学論文検索アプリの開発

Difyで医学論文検索アプリを開発したという事例があります。

医学論文検索アプリは「HOKUTO」、「CONSENSUS」、「メドピア」と存在していたそうですが、使用しているモデルの関係でハルシネーションを良く起こしたり、該当論文なしで帰ってきたりと、実用に足るレベルではなかったそうです。

しかし、Difyを使用してモデルを変えて、プロンプトを工夫したところハルシネーションは減り、また論文を見つけられたそうです。

Difyの活用により、より便利で使いやすいサービスが登場しているという一例でした。

参考:X

③支援業務において活用:株式会社リコー

事務機器や光学機器などを製造するメーカーである株式会社リコーは、Difyを開発するLangGenius,Inc.と連携し、Difyを活用した現場社員による業務効率化に取り組んでいます。第一弾として、リコーデジタルサービスBUのマーケットインテリジェンス支援業務で社内実践を開始しました。

また、社内実践と並行して、リコーはお客様の要望に応じて、Difyを活用した個別の提案活動を進めています。

株式会社リコーは具体的なユースケースの例として

・社内外のFAQ対応の効率化
・議事録や各種コンテンツの自動生成
・データ分析
・メール監査や契約書のチェック機能

などを挙げています。

参考:株式会社リコー

④社内業務効率化加速のため全社員にDifyのアカウントを付与:ナイル株式会社

「生成AIコンサルティング」サービスを提供するナイル株式会社では、一人一人のさらなる生産性向上、またエンジニアの工数削減から、社内業務効率化を加速させることを目指して全社員にDifyのアカウントを付与しました。

ナイル株式会社はDifyの想定される用途として

・Slack内のボット開発
・情報検索AIアプリ
・生成AIを搭載したChrome拡張機能開発
・ツール横断業務自動化エージェント
・自動情報収集ボット
・問い合わせの自動対応 

などを挙げています。

参考:ナイル株式会社

なぜDifyが選ばれるのか

①プロンプト入力とテンプレ管理の手間が削減できる

Difyは、従来のAIツールのように毎回プロンプトを手動で入力する必要がなく、テンプレートの管理も簡単に行える仕組みを提供しています。これにより、ユーザーは業務で頻繁に使うプロンプトを効率よく再利用でき、無駄な作業を削減できます。

②AIワークフローによって幅広い業務でのAI活用ができる

Difyは、単なるチャットボットやAIアシスタントにとどまらず、ワークフローの自動化を可能にする機能を備えています。複数のプロセスを組み合わせたワークフローを設計し、データ処理・文章生成・意思決定支援など、多様な業務にAIを適用できます。これにより、カスタマーサポートや営業、マーケティング、社内文書作成など、さまざまな業務領域での活用が期待されています。

③ノーコードで開発可能

Difyは、ノーコード開発を基本としており、プログラミングの知識がなくてもAIを活用したアプリを簡単に作成できます。ノーコードのUIデザインやAPI連携機能を活用すれば、特定の業務に特化したAIアプリを短期間で導入可能です。これにより、企業は迅速にAIの導入を進め、業務改善を図ることができます。

④AIエージェントよりも業務活用に適している

従来のAIエージェントは対話型インターフェースが中心でしたが、Difyは業務プロセスに直接組み込める設計になっています。例えば、社内の情報検索、データ分析、レポート作成などを自動化し、業務を効率化することが可能です。また、ユーザーごとに最適化したワークフローを作成できるため、単なる会話AIよりも実際の業務に役立つ仕組みを構築できます。

まとめ

今回PROMPTYでは、Difyの活用事例を4選紹介し、Difyが選ばれる理由も解説しましたがいかがだったでしょうか?
以下がこの記事のまとめです。

  • Difyは業務効率化や新たなサービスの開発など、さまざまな場面で活用されている
  • Difyはノーコードで開発可能など、Difyならではの特徴を備えており、そういった特徴がDifyが選ばれる理由となっている

最後に、PROMPTYでは他の生成AI関連のサービスに関しての記事も多く取り扱っていますので、是非ご覧ください。