楽天グループ OpenAIと協業して通信業界向けの最先端AIツールを開発予定

楽天グループは2月26日、OpenAIとの戦略的協業を通じて、通信業界向けの最先端AIツールを共同で開発することを発表しました。

楽天のOpen RANとOpenAIのAI技術の融合により、通信業界に特化した画期的なAIソリューションの開発を目指しています。

参考:楽天グループ

AIでネットワークトラブルをリアルタイム検出

楽天グループとOpenAIは、モバイルネットワークの計画、構築および管理における通信事業者の特有のニーズと課題に対処するためのAIツールを開発することを発表しました。

楽天とOpenAIが現在展開しているAIプラットフォーム「Rakuten AI」を進化させ、カスタマーサービス、ネットワーク最適化、不具合の事前察知と故障防止のための予知保全ソリューションを含むプラットフォームへと拡張する計画です。

これらの取り組みによって、通信事業者はネットワーク上の問題をリアルタイムに近い形で検出し、解決する能力を強化し、サービスの信頼性とパフォーマンスを向上させることが可能になります。

楽天グループにおいて通信事業を担う楽天モバイルとその子会社である楽天シンフォニーは、Open RAN技術に基づく世界初の完全仮想化クラウドネイティブモバイルネットワークを展開し、世界の通信業界における変革を牽引しています。

楽天は、これまでに楽天モバイルを通じて培った新技術導入の知見を生かし、通信業界における実際の課題を反映する具体的なシナリオと事例を提供していく予定です。

役員のコメント

楽天のCDO ティン・ツァイ氏は、次のようにコメントしています。

通信業界は、テクノロジーの進化に適応できるか取り残されるかの大きな転換点を迎えています。Open RANはソフトウェアをハードウェアから切り離し、クラウド上でデータによりアクセスしやすくすることで、大規模なAIアプリケーションによる運用に最適な環境を作り出します。今回のOpenAIとの協業により通信業界に変革をもたらし、消費者や企業等に新たな価値を提供していくことを楽しみにしています。

引用:楽天グループ

また、OpenAIのCOOのブライド・ライトキャップ氏は、次のようにコメントしています。

楽天との協業を通じて、AIの真価を通信の世界へと展開できることを嬉しく思います。また、世界中の通信業界の顧客に最先端のソリューションを提供できることを楽しみにしています。

引用:楽天グループ

2023年11月にはOpenAIと戦略的パートナーシップを提携

楽天グループは、2023年11月にOpenAIと戦略的パートナーシップを結び、AIプラットフォーム「Rakuten AI for Business」の開発を発表しました。

「Rakuten AI for Business」は、最先端AIソリューションを駆使して営業やマーケティング、カスタマーサポート、オペレーション、戦略策定、システム開発など企業活動を支援する新しいプラットフォームで、2024年以降に本格的に提供を開始する予定です。

今後もこのパートナーシップを通じて、企業向けならびに個人向けの生成AIツールが開発されることが期待されます。

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OpenAIとの協業に期待の声も

昨今大注目のOpenAIとの協業ということで、楽天へ期待の声が集まっています。

株価にはあまり反映されなかったようです。

まとめ

OpenAIと戦略的パートナシップを結ぶ楽天グループは、通信業界向けの最先端AIツールを共同で開発することを発表しました。

AIプラットフォーム「Rakuten AI」を進化させ、ネットワーク上の問題をリアルタイムに近い形で検出し、サービスの信頼性とパフォーマンスを向上を図っています。

生成AIは様々な業界で活用が始まっています。是非皆さまも自身の身の回りで生成AIを活用して生産性の向上を考えてみてはいかがでしょうか。