GMOインターネットグループ 生成AI活用により月9万6,000時間の業務時間を創出したと報告

GMOインターネットグループは、11月20日に生成AIを利用して、約9万6,000時間、600人月に相当する業務時間を創出したことを報告しました。これは国内パートナー数の約10%に当たる時間であり、AIによる業務効率化の成果が顕著に出ている事例と言えます。

参考:GMOインターネットグループ

調査対象

GMOインターネットグループは、「AI活用No.1企業グループ」を目標に、生成AIの積極的な活用を推進しています。2023年4月に開始された「AI(愛)しあおうぜ!プロジェクト」は、AI技術を通じて生産性の向上や新サービスの提供を目指しています。

同社は、2023年11月1日から10日にかけて国内パートナー5,877人を対象としたアンケートを実施し、生成AIの活用の割合や、生成AIによってどの程度業務が効率できているかを調査しました。

調査結果のサマリ

調査の結果、71%のパートナーが業務にAIを活用、66%のパートナーが生成AIを業務に活用していることが明らかになりました。

また、生成AIを活用するパートナーの96%が15分/日以上の業務時間を削減、合計するとひと月当たり約9万6000時間、国内パートナーの10%に当たる600人相当の業務時間を削減できたことが分かりました。

引用:GMOインターネットグループ

さらに、生成AIを業務に活用しているパートナーのうち、95%が「生成AIの活用で仕事のアウトプットの質向上につながっている」と解答しています。

引用:GMOインターネットグループ

職種や仕事内容によって活用方法が異なりますが、GMOインターネットグループでは、全社的に生成AIの業務への導入が成功していることが窺えます、

生成AI活用により業務時間創出できた具体例

調査結果によると、メール文面の作成、英文メールの添削、トークスクリプトのアイデア出しや、コンテンツマーケティング用の記事作成など、多岐にわたる業務でAIの活用が進んでいることが分かりました。

メール文面の作成では月10時間、ランディングページのペルソナ設定や構成案の作成には1件当たり2時間の業務時間を創出、削減できています。

AIを活用するパートナーのコメント(引用:GMOインターネットグループ

まとめ

GMOインターネットグループは、2023年11月1日から10日にかけて国内パートナー5,877人を対象としたアンケートを実施しました。その結果、6割以上のパートナーが生成AIを活用し、月に600人相当の業務時間を捻出できていることが明らかになりました。

同社は、AIセミナーや社内AIコンテストの実施、GPUの無料貸出など、AI活用を促進するための様々な取り組みを行っています。これらの活動は、パートナーのAIリテラシー向上に寄与し、さらなる生産性向上を目指しています。

今回の調査結果の報告のように、大企業が生成AIの効果を定量的に公表していくことは、生成AIが業務において普及していくことへの大きな足掛かりとなるでしょう。

PROMPTYでは、このほかにもマーケティングやカスタマーサポートなど、様々な領域で生成AIを活用している企業や自治体の事例を取り扱っているので、ぜひご覧ください。

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