近年、AIを活用した業務効率化が注目されています。特に、Difyというプラットフォームは、AIワークフローを簡単に構築できるツールとして、多くの開発者や企業から支持を得ています。
そんなDifyでGoogle Search(Google検索)の結果から回答するチャットボットを作成したいと考えたことはありませんか?
今回、PROMPTYではDifyでGoogle Search(Google検索)の結果から回答するチャットボットを作成する方法を徹底解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
Difyとは
Difyは米国のAIテクノロジー企業である「LangGenius, Inc.」が提供する、AIアプリケーションを作成することができるプラットフォームです。現在ではオープンソース版とクラウド版の2つの提供形態があります。
Difyの大きな特徴として、ノーコードでAIアプリケーションを作成することができます。これにより、プログラミングに触れたことのない方でも簡単にAIアプリケーションを作成することができます。
また、Difyは商用利用も原則可能であり、一部例外のケースを除き作成したAIアプリケーションを販売等することができます。
Difyの商用利用に関して詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
Difyはノーコードで生成AIツールを作成することができる便利なOSS(オープンソースソフトウェア)ですが、商用利用が可能なのか気になりますよね。 今回PROMPTYでは、Difyの商用利用可否について、ケース別に解説します。 […]
他にも、DifyではRAGを使用することができるため、作成したチャットボットに登録した情報を参照して回答させることも可能です。
DifyでのRAGの使用について詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。「そもそもRAGとは何?」といった方も、下記記事ではRAGについても解説していますのでぜひご覧ください。
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DifyでGoogle Searchを利用する2つのメリット
通常のLLMのみを利用したチャットボットと比べ、Google Searchの結果から回答するチャットボットにはメリットがあります。ここでは代表的なメリットを2選紹介します。
①最新の情報に回答できる
通常のAIチャットボットは学習データの範囲内でしか回答できませんが、Google Searchの結果から回答することで、最新のニュースやトレンド、変化する情報にも対応できます。特に、時事問題や技術の進化が速い分野では、このメリットが大きくなります。
②回答の信頼性が高い
一般的なAIチャットボットは、「ハルシネーション」という誤った情報を提供する現象が起きます。しかし、Google Searchの結果から回答することで、Webサイトの情報を基に回答を生成できるため、「ハルシネーション」のリスクを下げ、回答の信頼性が高くなります。
DifyでGoogle Searchを活用したチャットボットを作成する方法
今回は「Google Searchの結果からユーザーの質問に回答するチャットボット」を作成してみます。
①事前準備
まず、事前準備を行います。ここでの目標は、Google Searchの結果を得ることができるツールである「Google」というツールをDifyに導入することです。
APIキーの取得
まず初めに、Google Searchの結果を得ることができるAPIのAPIキーを取得します。導入する「Google」というツールの関係上、「SerpApi」というサイトでAPIキーを発行してください。
「SerpApi」を開いたら画面右上の「Sign In」をクリックしてください。

「Sign In 」をクリックすれば下記のような画面になるので、サインインを完了してください。私はGoogleアカウントでサインインしましたが、Googleアカウントの場合はメール認証と電話番号認証が必要となります。

サインインが完了したら下記の画像の「Api Key」をクリックし、APIキーをコピーしてください。

「Google」というツールをDifyに導入
次に、「Google」というツールをDifyに導入します。
画面上の「ツール」をクリック→「Google」をインストール(カーソルを「Google」に合わせればインストールをすることができます。)

インストールに成功すれば、「Google」をクリックした際に下記のような画面になるので、「認証する」をクリック

「認証する」をクリックすれば下記のような画面になるので、先ほどコピーしたAPIキーを「SerpApi API Key」の下にある部分にペーストして、「保存」をクリック

これにて事前準備は完了となります。
②Google Search(Google検索)の結果から回答するチャットボットを作成
では、DifyでGoogle Search(Google検索)の結果から回答するチャットボットを作成しましょう。
エージェントを作成
最初に、Dify画面上の「スタジオ」をクリック→「最初から作成」をクリックしてください。

「最初から作成」をクリックすると下記のような画面になりますので、「アプリの種類を選択」を「エージェント」にして、「アプリのアイコンと名前」「説明」を入力して、「保存」をクリックしてください。

チャットボットの設定を行う
「保存」をクリックすると下記のような画面になります。ここでは、チャットボットの設定を行うことができます。
今回は「手順」と「ツール」を編集します。

手順には、プロンプトを入力します。今回は下記のように入力しました。
ユーザーの質問にGoogle Searchの結果から回答してください。
次に、ツールに、先ほど導入した「Google」を挿入します。ツールの横にある「追加」をクリック→「Google」をクリック→「googleSearch」をクリックしてください。

設定が完了すると下記のような画面になります。
これで、Difyを使ってGoogle Searchの結果を基に回答するチャットボットが完成しました。

③実際に使ってみた
実際に作成したチャットボットを使ってみました。
今回は「Difyの使い方を教えて」と質問してみました。

4つのWebページが貼られており、また「使用済み google_search」とありますね。うまく動作しているようです。
まとめ
今回PROMPTYでは、DifyでGoogle Search(Google検索)の結果から回答するチャットボットを作成する方法を徹底解説しましたが、いかがだったでしょうか。
以下がこの記事のまとめです。
- 通常のAIチャットボットは学習データの範囲内でしか回答できないが、Google Searchの結果から回答するチャットボットは最新の情報に回答できる。
- 一般的なAIチャットボットは、「ハルシネーション」という誤った情報を提供する現象が起きるが、Google Searchの結果から回答するチャットボットは、「ハルシネーション」のリスクを下げ、回答の信頼性が高くなる。
最後に、PROMPTYでは他にもDifyに関する情報をご紹介していますので、是非ご覧ください。