DifyはノーコードでAIアプリケーションを開発することができる便利なツールですが、Difyの特徴・できることや実際に作成可能なアプリケーションについては実際に使用していなければ分かりませんよね。
今回PROMPTYでは、Difyの特徴・できることや実際に作成可能なアプリケーションを紹介します。
AIを活用した業務効率化やクリエイティブなプロジェクトを検討している方など、多くの方にとって参考になる点も多いと思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
Difyとは
Difyは米国のAIテクノロジー企業である「LangGenius, Inc.」が提供する、AIアプリケーションを作成することができるプラットフォームです。現在ではオープンソース版とクラウド版の2つの提供形態があります。
Difyの大きな特徴として、ノーコードでAIアプリケーションを作成することができます。これにより、プログラミングに触れたことのない方でも簡単にAIアプリケーションを作成することができます。
Difyの特徴・できることは?
Difyが他のAI開発ツールと一線を画す理由は、その豊富な機能と利便性にあります。ここでは、Difyの代表的な特徴を6つ挙げます。
①多くのAIモデルの利用ができる
Difyは、OpenAIのGPTシリーズやLlama2などのオープンソースモデルを含む、数百種類のAIモデルに対応しています。さらに、商用モデルや自社でホスティングしたモデルも統合可能で、用途に応じた柔軟な選択肢を提供します。これにより、特定の業務ニーズに最適なモデルを簡単に採用できます。
②RAGの利用ができる
Retrieval-Augmented Generation(RAG)は、外部知識を取り込んで精度の高い回答を生成する技術です。Difyでは、PDFやWordファイル、ウェブページなどのデータを知識ベースとして取り込み、AIがそれをもとに回答を生成できます。これにより、企業内のドキュメントを活用したチャットボットや情報検索ツールが簡単に構築可能です。
DifyでのRAGの使用について詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。「そもそもRAGとは何?」といった方も、下記記事ではRAGについても解説していますのでぜひご覧ください。
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③原則商用利用ができる
Difyはオープンソースでありながら、原則として商用利用が許可されています。これにより、個人プロジェクトから企業向けの大規模なソリューションまで、幅広い用途で活用できます。
「原則」とあるのは、2つのケースのみ例外的に商用利用には商用ライセンスを必要とされるからです。その2つのケースについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
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④無料で利用ができる
Difyの基本機能は無料で提供されており、初期投資を抑えてAI開発を始めたい方に最適です。さらに、Dify.AI Cloudを利用すれば、200回のGPTトライアルクレジットが付与されるため、コストを気にせず試用が可能です。追加機能が必要な場合は、有料プランも用意されています。
⑤ノーコードでアプリの開発ができる
プログラミング知識がなくても、Difyのビジュアルワークフローオーケストレーションを使えば、ドラッグ&ドロップ操作でAIアプリを構築できます。これにより、技術者でないマーケティング担当者やビジネスオーナーでも、独自のAIソリューションを迅速に開発できます。
⑥直感的で分かりやすいインターフェースを採用している
Difyは、直感的な操作性を重視した設計が特徴です。視覚的な知識ベース管理画面を通じて、アプリの開発プロセスをリアルタイムで確認・調整できます。この使いやすさが、初心者から上級者まで幅広いユーザーに支持される理由です。
Difyでできることは?実際に作成可能なアプリケーションを紹介
上記の特徴・できることを踏まえ、Difyでは具体的にどのようなアプリケーションが作れるのか、4つの代表例を紹介します。
①チャットボット
Difyを使えば、社内FAQや顧客対応を効率化するチャットボットを迅速に構築できます。RAG機能を活用することで、アップロードしたドキュメントやデータを基に、最新情報を反映した自然な対話を実現します。プログラミングの専門知識がなくても、直感的な操作でカスタマイズが可能なため、幅広いシーンで活用されています。

引用:食べログ
実際の事例として、株式会社カカクコムでは一般的なチャットボットをDifyで作成し、社内で活用できるようにしました。そのチャットボットについて、社員にアンケートを取ったところ、年間18,000時間の削減効果があったそうです。
参考:食べログ
②検索アプリ
Difyの検索機能を利用すれば、膨大なドキュメントやデータを対象に、高速かつ正確な情報抽出が可能なアプリを開発できます。キーワードや質問に基づいて関連情報を提示する仕組みは、情報過多の環境での作業を効率化します。特に、知識集約型の業務において強みを発揮します。
実際の事例として、Difyで医学論文検索アプリを開発したというものがあります。医学論文検索アプリは「HOKUTO」、「CONSENSUS」、「メドピア」と存在していたそうですが、使用しているモデルの関係でハルシネーションを良く起こしたり、該当論文なしで返ってきたりと、実用に足るレベルではなかったそうです。
しかし、Difyを使用してモデルを変えて、プロンプトを工夫したところハルシネーションは減り、また論文を見つけられたそうです。
参考:X
③要約アプリ
長文のレポートや記事を短時間で要約するアプリも、Difyで簡単に作成可能です。AIがテキストの要点を自動的に抽出し、簡潔にまとめる機能は、情報処理のスピードを求められる場面で役立ちます。ノーコードで構築できるため、技術者でなくても実用的なツールを手軽に導入できます。
実際の事例として、DifyでGoogle Chrome上でWebページの内容を要約できるアプリを開発したというものがあります。
主な機能として
1:URLを渡せば、AIがWebページの内容を要約してくれる
2:要約するAIモデルを選択できる(GPT-4o,GPT-3.5など)
といったものがあります。
参考:X
④画像生成アプリ
Difyは画像生成ツールとの連携をサポートしており、自然言語による指示から高品質な画像を生成するアプリを開発できます。クリエイティブなアイデアを視覚化するニーズに対応し、デザインやマーケティング分野での活用が期待されます。直感的なインターフェースで、誰でも簡単に操作可能です。
実際の事例として、Difyでバナー生成AIを開発したというものがあります。
①バナーを作りたいサービスのURL
②使いたい画像のURL
③トンマナの指定
の3つを入力するとバナーを作成できます。
まとめ
今回PROMPTYでは、Difyの特徴・できることや実際に作成可能なアプリケーションを紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
以下がこの記事のまとめです。
- Difyでは直感的で分かりやすいインターフェースを備え、ノーコードで開発できたりなど、多くの特徴がある
- Difyでは「チャットボット」や「検索アプリ」など、様々なAIアプリケーションを作成することができる
最後に、PROMPTYでは他の生成AI関連のサービスに関しての記事も多く取り扱っていますので、是非ご覧ください。