2023年8月30日、NECは自社内で提供している生成AIサービスの使用状況について発表しました。
発表によると、社内向け生成AIサービスは国内におけるNECグループの社員約8万人を対象として、2023年5月から導入され、現在では約2.5万人の社員によって1日に約1万回使用されています。
また、生成AIの導入により資料作成の時間は半減され、議事録の作成も平均30分からおよそ5分へと短縮したとしています。
参考:NEC
NECによる生成AIの業務活用
NECによる生成AI活用の取り組みは、生成AIの普及と活用を促進する「NEC Generative AI変革オフィス」が主導しており、これまでにWeb会議ツールとの連携や社員に対する情報共有、ハッカソンの開催などが行われています。
NECは今回新たに、セキュリティ対策とコンタクトセンター業務において、業務活用を行うと発表しました。
セキュリティ対策
NECは、生成AIを活用したサイバーセキュリティの強化を進めています。具体的には、攻撃診断のフェーズで生成AIを使い、診断結果に基づく対策の網羅性を高めています。
また、社員教育の一環として「攻撃メール訓練」が実施されています。生成AIが訓練用のメールを自動で生成することで、リアルタイムで変化するサイバー攻撃の手法に迅速に対応する研修が可能です。
防御面でも、生成AIの活用が進められています。特に「検知ルールの実装」においては、生成AIを使って作業工数を約80%削減しています。
これは大量のデータを高速に処理する能力を活かし、脅威インテリジェンスにおいても高度な分析を行うため、経験の浅いアナリストでも効果的なサポートができるようになっています。
コンタクトセンター業務
NECの一部のコンタクトセンターでは、生成AIがFAQや応対履歴を自動生成しており、作業工数が75%削減されたようです。
また、日本マイクロソフトとの連携も行っており、生成AIは顧客対応においてオペレータの回答時間を35%短縮する見込みです。
今後は、この技術をさらに社内ヘルプデスクや報告業務にも展開する計画を打ち出しています。
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まとめ
今回の記事ではNECの生成AI活用状況と、あらたな業務活用方法についてご紹介しました。
生成AIの活用によって、資料作成の時間が半減、議事録の作成が平均30分からおよそ5分へと短縮、セキュリティ対策の作業工数が80%削減など、大幅に業務効率が上がっています。
生成AIはもはや、補助的なツールではなく、主体的なビジネスパートナーとなりうるのではないでしょうか。