ピクスタは8月21日、ストックフォトサービス「PIXTA」の利用規約を改定することを発表しました。
改定の主な内容は、生成AIの機械学習目的でのコンテンツ使用を禁止したことであり、2023年8月29日が改定日となっています。
また、同社は機械学習のための画像・動画データを提供するサービスも提供しており、機械学習のために使用する場合はそちらのサービスを利用することを勧めています。(下記画像)
改定の背景
この改定の背景には、ドローン撮影や人工知能に関する論点、さらには10月から開始されるインボイス制度への対応など、コンテンツを取り巻く環境や制度の変化が挙げられます。
特に、生成AIに関する議論や機械学習の利用が増加する中、PIXTAはクリエイターの利益や権利を守るための対応として、このような改定を行うこととなりました。
PIXTAの今後の方針
また、PIXTAは「機械学習の学習データとして提供される画像にイラストは含まれるか」という質問に、「これまでイラスト素材のライセンス実績はないが、人工知能との共存は不可避」と回答しています。
さらに、生成AIの学習データとしての利用に関して、クリエイターの利益に影響が出る可能性がある場合は、十分な透明性を持って取り組むとの方針を示しています。
このような背景を踏まえ、PIXTAは今後も利用者やクリエイターの利益を最優先に、サービスの改善や利用規約の見直しを行っていくとのことです。
まとめ
PIXTAの利用規約改定は、クリエイターの権利保護と透明性の確保を目的としており、生成AIとの共存の方向性を示しています。
特に、生成AIの学習データとしての利用に対するクリエイターの懸念に対して、PIXTAは透明性を持って取り組むとの方針を示しており、今後の人工知能とクリエイターとの関係構築において、他の企業にも示唆を与える可能性があります。
この改定は、コンテンツ産業における新たな標準を築く第一歩となるかもしれません。
参考:PIXTA ガイド