2023年8月17日、Googleの元トップAI研究者であるリオン・ジョーンズ氏とデビッド・ハー氏が東京で新AI企業「Sakana AI」を設立したと発表しました。
この企業は、自然からインスピレーションを得た知性に基づく新しい種類の基礎モデルを創造することを目的としています。
企業名の「Sakana AI」は日本語の「魚」から来ており、魚の群れが集まって一貫した実体を形成する自然界の概念にインスパイアされているようです。
引用:Sakana AI
設立者の経歴とビジョン
ジョーンズ氏は、Googleが2017年に発表した論文「Attention Is All You Need」の著者の1人で、生成AI革命のきっかけとなったと評価されています。
ハー氏は、Google Brainの日本におけるAI研究部門の元責任者で、画像AI「Stable Diffusion」の開発などに携わっていました。
両氏は、既存のモデルを単にスケールアップするだけではなく、より賢く効率的な方法を開拓したいと考えており、Sakana AIのウェブサイトには「自然からインスピレーションを得たインテリジェンスに基づいた新しいタイプの基礎モデルを開発する」と記載されています。
東京選定の理由
Sakana AIが本拠地に東京を選んだ理由として、強力な技術インフラ、教育された労働力、盛んな研究環境が挙げられています。
また、北米での研究者獲得競争を避けるため、そして日本の著作権法や多様な文化圏への対応が可能な日本が選ばれたとされています。
まとめ
Sakana AIの設立は、AI産業における新たな挑戦として注目すべき出来事であり、東京が国際的なAI研究の中心地としての地位を高めることが期待されます。
ジョーンズ氏とハー氏のビジョンが具現化されれば、自然界からのインスピレーションを基にした新しいAIモデルが生まれるかもしれません。
この動きは、AIの発展と多様性を促進する重要な一歩となるでしょう。
最終的には、この新企業がどのような独自の技術を開発し、市場にどう貢献するのかが焦点となります。