OpenAI CEOアルトマン氏が日本政府向けに作成した貴重な資料が公開

参考:自民党AIの進化と実装に関するプロジェクトチーム – note

4月10日、米OpenAIのCEOサム・アルトマンCEOが来日

4月10日、米OpenAIのCEOであるサム・アルトマンが自由民主党の本部で開かれた集まりに参加しました。出席者の一人である衆議院議員塩崎彰久が、会合で使用されたプレゼンテーション資料を「note」というコンテンツ共有プラットフォームで公開しました。

プレゼン資料の内容

このプレゼンテーション資料には、OpenAIとChatGPTの歴史や実績、活用事例などが紹介されているほか、API提供の背後にある考え方や、AIシステムを人間の意図や価値観に適合させる「アラインメント」という概念についても触れられています。

アルトマン氏が日本に対して期待していること

アルトマン氏は10日に日本を訪れ、総理大臣岸田文雄との会談を経て自民党の集まりに参加しました。

そこで、「日本がAI活用を通じて世界において影響力とリーダーシップを発揮することを期待している」と述べ、日本関連の学習データの重み付けの向上、政府の公開データを含む分析提供、そしてLLMを活用した学習方法や注意事項に関する知見の共有など、7つの提案を行いました。

1. 日本関連の学習データのウェイト引き上げ
2. 政府の公開データなどの分析提供等
3. LLMを用いた学習方法や留意点等についてのノウハウ共有
4. GPT-4の画像解析などの先行機能の提供
5. 機微データの国内保全のため仕組みの検討
6. 日本におけるOA社のプレゼンス強化
7. 日本の若い研究者や学生などへの研修・教育提供

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プレゼン資料内容

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①要約

引用:note

結論:「OpenAIの使命は、汎用人工知能(AGI)が人類全体に利益をもたらすことを確実にする」

②実績:開発と展開

GPT-3は2020年5月、OpenAI APIは2020年9月にリリース。続いてChatGPTとGPT-4をリリース。

そのほかにも「テキストから画像」に変換するDALLE、高性能音声認識モデルのWhisperなどをリリース。特にWhisperは日本でも既に「ポケトーク for BUSINESS」などで使用されている。

③実績:企業連携

モルガン・スタンレー、Stripe、ベインなどの幅広い分野の企業がAPIを使用。

分野の例:金融、教育、オンライン決算、語学、広告、SIerなど

④安全性とアラインメント

結論:

「AIシステムが安全に開発、展開、使用されることを確保する」ことは、私たちの使命にとって極めて重要です。

note

上記の通り、技術観点、倫理観展から安全性のアピールを行なった。ChatGPTコストを3ヶ月で1/20にして、GPT-4のリリース前に6ヶ月間の安全検証を行なった。

⑤使用例

  • 言語:関内弁での会話などカスタマイズが可能
  • プログラミング・IT:システムログから自動で異常検知を行い、対応を推奨する。
  • プラグイン・検索:検索プラグインのコードがオープンソースで使える。
  • 画像+言語:画像理解を行うことができる。日本語にも対応。