米国防省、安全保障分野で活用するための生成系AIタスクフォースを設立

2023年8月10日、米国防総省は、生成AIタスクフォースを設立すると発表しました。

※タスクフォース・・・重要な課題を遂行するために作られた臨時の組織

このタスクフォースは、「タスクフォース・リマ」と名付けられ、国防総省副長官Dr. Kathleen Hicksが指導するもので、大規模言語モデルなどの生成AIツールを分析し、統合する役割を果たします。

参考:米国政府公式

タスクフォースの目的

このタスクフォースの設立は、生成AIを使った敵対国の攻撃への防御、戦略や演習を巡る課題解決などに役立てる目的があります。

また、先端技術の軍事転用を進める中国やロシアに対抗し、優位性を確保する狙いもあると考えられています。

国防総省の生成AIを活用した安全保障に対する取り組み

国防総省は、生成AIという最先端技術の最前線に立ち、国家の安全保障に対する取り組みを強化しています。

先日はサイバー攻撃への防御策としてAIを活用した技術創出のための競技会を開催すると発表しました。

この競技会は、国防総省の国防高等研究計画局が主導し、民間の技術開発を後押しする目的があるようです。

国防長官と海軍大尉の見解

ヒックス国防副長官は、このタスクフォースの設立について、「国防総省がAI技術革新の先頭に立つという確固たる決意を示す」と強調しました。

さらに、米海軍のM・ザビエル・ルゴ大尉は、「国防における人工知能の採用は、革新的な技術だけではなく、国家安全保障を強化することにも関連する」と述べています。

このタスクフォースの設立は、国防総省がAIと先端技術を積極的に取り入れ、国家の安全保障と先端技術のリーダーシップを強化する方針の一環となっています。