横須賀市の2023年4月20日から実施していたChatGPT導入の結果報告と今後の展開

横須賀市のChatGPT導入の概要

横須賀市は、AIの活用に積極的に取り組み、令和5年4月20日から、全庁的なChatGPTの活用実証を開始しました。この実証実験の結果を基に、ChatGPTの本格的な実装が行われる予定です。

参考:横須賀市

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横須賀市のChatGPT導入の結果

ChatGPTの活用結果は全体的にポジティブな結果となりました。職員の約半数が実際に活用し、最終的なアンケート結果では約8割の職員が「仕事の効率が上がる」「利用を継続したい」と回答しました。また、利用者ヒアリングにより業務短縮効果も認められました。

一方で、ネガティブな面もありました。約3割の職員がChatGPTを検索用途で利用するなど、ChatGPTの利用方法についての理解が深まっていないことが見受けられました。また、6%程度の職員が、ChatGPTから不適切な回答が返ってくると感じたと回答しました。

横須賀市のChatGPT導入に関する今後の展開

AI戦略アドバイザーとして深津氏を配置

先述の課題を解決し、より効果的なChatGPTの活用を図るため、横須賀市は「深津貴之」氏をAI戦略アドバイザーとして6月から配置します。深津氏は、THE GUILDの代表でありnote株式会社のCXOでもあり、AI技術の最前線で活躍している人物です。

②社内のスキルアップを目指し、プロンプトコンテストを実施

深津氏の監修のもと、6月から7月にかけて「GPT活用スキル強化プログラム」を導入し、職員のスキルアップを目指します。さらに、新たな活用事例を掘り起こすために、8月には職員を対象としたプロンプトコンテストを実施予定です。

③GPT-4の導入

現在、横須賀市ではGPT-3.5をベースにしたChatGPTを使用していますが、GPT-4をベースにしたChatGPTを導入する準備を進めています。これにより、AIとの対話がより自然になり、市民サービスの質が一段と向上することが期待されます。

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他自治体へのノウハウ提供

また、横須賀市ではこのプロジェクトを通じて蓄積したノウハウを、他の自治体に提供することを積極的に推進します。自治体間の情報共有と研修の企画を通じて、全国的なAIの活用を促進することを目指します。

まとめ

横須賀市のChatGPT活用実証は、AI導入の有望性を示すとともに、課題も明確化しました。今後の展開で、AI戦略アドバイザーの配置やスキルアッププログラム、より高度なGPT-4の導入、そして他自治体へのノウハウ提供といった計画が進行しており、これにより自治体におけるAI活用の新たなスタンダードが形成されることを期待します。