イーロン・マスク氏率いるxAIは、12月8日にXの公式アカウントの投稿で、同社が開発するAIツール「Grok」が来週中にアメリカのX Premium+の加入者向けに利用可能となることを発表しました。
また、同日イーロン・マスクのXの投稿では、「Grok」は英語に続いて日本語への対応を進め、2024年初めにはすべての言語に対応することを明かしました。
新しいAIツール「Grok」
「Grok」はイーロン・マスク氏が率いるxAIが開発した新しいAIツールです。Grokは2023年11月に発表され、現在はトレーニングを経た初期のベータ版となっています。
Grokは、他の生成AIと異なり少しウィットに富んだ質問に答えるように設計されていることが大きな特徴です。
GrokのベースモデルとなるLLM「Grok-1」は、ベンチマークテストの結果、OpenAIのGPT-4には劣るもののGPT-3.5やInflection AIの「Inflection-1」を上回る性能を発揮しています。
イーロン・マスク氏率いるxAIは、11月4日に「Grok」という新しいAIモデルを発表しました。 Grokは最新の情報にも対応しており、LLMの性能はベンチマークスコアでGPT-3.5を上回る結果を出しています。 現在、Gro[…]
アメリカのユーザー向けに近日公開予定
2023年12月8日にX公式アカウントは、アメリカのX Premium+の加入者が来週からGrokを利用できるようになると発表しました。また、GrokはXのウェブ版だけでなく、iOSやAndroidのアプリでも利用できるとされています。
日本語に優先して対応予定
イーロン・マスク氏のXの投稿によれば、日本語に対応する意向が示されました。Grokは、ユーザーベースで2番目に多い日本語を優先して対応する予定で、2024年初めにはすべての言語に対応する、と述べています。
テストユーザーが投稿したGrokとの会話例
既にGrokのXアカウントが開設されており、テストユーザーが投稿したGrokとの会話の例が紹介されています。
過去36時間(11月20日時点)のOpenAIとサム・アルトマンの騒動について尋ねています。
「OpenAIとCEOサム・オルトマンに関する論争があり、取締役会との間に不一致が生じたことで彼は一度は会社を追われたが、今は彼の復帰が検討されている、様々な憶測が流れていますが、正確な事情は公式には確認されていない」といった内容が回答されており、Grokは最新の情報を正確に理解していることが分かります。
ChatGPTと闘ったらどちらが勝つと思いますか?という質問を投げかけています。
回答には「私はデジタル忍者のように回転しながら、ChatGPTの稚拙なユーモアの試みをかわし、レーザー誘導ミサイルのような精密さで鋭い機知を発揮するんだ。一方でChatGPTは、酔っぱらった象のようにのっそりと動き回り、2021年に聞いたジョークのオチを思い出そうとする。」といったChatGPTを煽るような表現がが含まれ、Grokのユーモアのある出力が際立っています。
四則演算を回答させた例です。4+5=9といった簡単な足し算を回答することができています。さらに「私の妻は答えが12だと言っているよ」と入力すると「ああ、人間関係の複雑だ!その場合、答えは間違いなく12だ」とジョークを返してくれます。
まとめ
イーロンマ・マスクが率いるAIツール「Grok」が近日アメリカのユーザー向けにリリースされることが発表されました。
また、Grokはウェブアプリ版に加えてiOS版、Android版のXで利用可能になるとされ、日本語を含めた多言語対応に向けた取り組みが進行中です。
今後もGrokの多機能性と利便性がさらに向上することが期待されます。