OpenAI 一時停止していたChatGPTのWebブラウジング機能の提供を再開したことを発表

2023年9月27日、OpenAIは、ChatGPTのWebブラウジング機能である「Browse with Bing」の提供を再開したことを発表しました。

これによりユーザーは2021年9月以降の情報をChatGPT上で利用できるようになります。

2023年9月28日の筆者のChatGPT画面 ↓↓↓

Webブラウジング機能停止の背景

この機能は、2021年5月にβ版として初めて登場しましたが、7月に一時的に提供が停止されていました。停止の背後には、望ましくない方法でコンテンツが表示されることが確認されたためです。

具体的には、The New York Timesなどの有料記事が誤って無料で利用できる状態になっていました。

上記ツイートの訳:ChatGPTの “ブラウズ “ベータ版は、私たちが望まない方法でコンテンツを表示する可能性があることがわかりました。この問題を解決するため、コンテンツ所有者のためにブラウズを無効にしています。

Webブラウジング機能再開にあたっての対策

OpenAIは、同社のAIモデルの学習データを収集するWebクローラー「GPTBot」について、有料記事や個人を特定できるようなページはフィルタリングをしているとしていました。

しかし、有料記事が表示されるなど問題があったため、OpenAIは2023年8月にGPTBotをブロックする方法を公式ヘルプページにて公開しました。

引用:OpenAI

さらに今回のWebブラウジング機能の提供再開に伴って、robots.txtの遵守や、WebサイトとChatGPTとの対話を制御するユーザーエージェントの識別機能が追加されることを発表しています。

上記ツイートリプライの訳:5月の閲覧開始以来、有益なフィードバックをいただきました。更新には、robots.txt に従うことと、サイトが ChatGPT とどのように相互作用するかを制御できるようにユーザーエージェントを識別することが含まれます。

Webブラウジング機能の利用方法

ユーザーがWebブラウジング機能の提供停止前に「Browse with Bing」機能を既に選択していた場合、変更なしで引き続き使用できます。

新たに設定する場合は、左下のユーザー名の横の「・・・」から、「Settings」を選択し、「Beta features」で「Browse with Bing」(画像赤枠)を有効にすることで、Webブラウジング機能を使えるようになります。

まとめ

ChatGPTのWebブラウジング機能は、有料記事が不適切に無料で表示されるなど、望ましくない方法でコンテンツが表示されてしまう問題があったことから一時提供を停止していました。

この課題を解消するため、OpenAIはWebサイトとChatGPT間の対話を制御する識別機能を追加しました。この改善により、有料コンテンツが不適切に表示されるリスクは大幅に削減され、今回のWebブラウジング機能の提供再開につながりました。

2021年9月以降の情報もChatGPT上でアクセス可能になったことで、ユーザーはより安全かつ豊富な情報源を利用できるようになります。