Youtubeは9月21日に公式ブログを更新し、アイデアをプロンプトとして入力するとショート動画を作成してくれる新機能「Dream Screen」と、生成AIを活用したクリエイター支援ツールを発表しました。
Googleは19日に、BardとGmailやGoogle ドキュメントなどのアプリケーションの連携を発表しており、生成AIをサービスやアプリケーションに組み込んでユーザー体験を向上させる取り組みを強化しています。
参考:Youtube
引用:Youtube
プロンプトからショート動画を作成する「Dream Screen」
「Dream Screen」の概要
「Dream Screen」はアイデアをテキストから入力するだけで、AIが生成した動画や画像の背景をショート動画に追加できる新機能です。
この機能によって、背景を宇宙空間にしたり、魔法世界の森の中を歩いたり、ペットのパグの運転で学校まで送ってもらったりなど、クリエイターが想像するありとあらゆるシチュエーションを、ショート動画で作成することが可能になります。
引用:Youtube
「Dream Screen」の展開予定
Youtubeは「Dream Screen」を年内に一部のクリエイターを対象に導入し、来年さらに対象範囲を拡大するとしています。
将来的には、誰でもアイデアを入力するだけで、自分の動画をアレンジできる機能に拡張する予定です。
生成AIを活用したYoutube動画のクリエイター支援
今回Youtubeは、生成AIを活用したYoutube動画のクリエイター支援として下記の3つを発表しました。
- 生成AIを活用したインサイト
- AIが最適なサウンドトラックを提案
- AIによる多言語吹替の支援
それぞれ解説します。
①生成AIを活用したインサイト
YouTube Studioは来年から、生成AIを駆使して、クリエイターの動画アイデアの発想やアウトライン作成を手助けする新機能を導入します。
このインサイトツールは、それぞれのチャンネルに特化した情報を提供し、YouTubeの視聴履歴やトレンドを基盤として動作するようです。
事前テストの結果、試用したクリエイターの70%以上が、このツールを活用して動画アイデアの策定や検証に有効であると回答しました。
引用:Youtube
②AIが最適なサウンドトラックを提案
来年、YouTubeは「Creator Musicの支援型検索」を導入する予定です。これにより、クリエイターはコンテンツの説明を基に、最適な音楽をAIが効率的に提案する仕組みが実現します。
簡単に内容の概要を入力するだけで、AIが最適なサウンドトラックを、適正な価格で提案してくれるようです。
③AIによる多言語吹替の支援
多言語吹き替えは、視聴者の範囲を拡大する上で非常に効果的です。しかし、すべてのクリエイターが十分なリソースやスキルを持っているわけではありません。
この問題を解決するために、YouTubeは「Aloud」という新しいAI搭載の吹き替えツールを導入するようです。
これにより、クリエイターは自らのコンテンツを多様な言語に容易に吹き替え、より広い視聴者層へアクセスすることが可能となります。
生成AIが様々なサービスで利用可能に
今回Youtubeは、生成AIを活用したクリエイター支援ツールを発表しましたが、このところ生成AIをサービスやアプリケーションに取り入れる流れが強くなっています。
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