Midjourneyでは適切なプロンプトを組み込むことで思い通りの画像を生成することができますが、形式を設定することができません。今回はベクター化に適したプロンプトの紹介とそれらのベクター化後の状態を比較していきます。
ベクターとは?
ベクターとは絵自体を数値や形の情報で記録し、それを画像として表示する形式です。数値であるため、拡大縮小した際にもそれに応じて適切な形で置き換えられるため、画質が悪くなることはありません。
ロゴやポスターといったシンプルなデザインに用いられ、ロゴの商品化などにも役立ちます。逆にグラデーションや細かい描写には向いておらず、写真などをベクター化することはできません。
プロンプト①:vector logo
まずロゴを作成してみます。プロンプトには「ベクターロゴ=vector logo」を組み込むことで2Dの比較的色の境がしっかりした画像を生成できます。
プロンプト:
dolphin, vector logo --ar 3:2
生成画像:
比較的グラデーションの少ない円状のロゴが生成されました。右上の画像を「U2」で解像度を上げ単体で生成し、さらにUpscalemedia(https://www.upscale.media/)で解像度を上げます。
右が解像度を上げた状態のものです。このように線がはっきりした画像を生成することができます。
そしてVectorizer(https://vectorizer.com/ja/)に画像をアップロードし、ベクター化、SVG形式でダウンロードします。
ベクター画像:
イラストレーターなどで一つ一つのレイヤーとして加工できるようになりました。
プロンプト②:flat design
次に「フラットデザイン=flat design」を使用します。ロゴを生成したいので「ロゴ=logo」も追加します。
プロンプト:
chameleon, flat design, logo --ar 3:2 --v 5.1
生成画像:
色鮮やかですが、こちらもグラデーションの少ないロゴが生成されました。右上の画像を生成し先ほどと同様の手順でベクター化してみます。
ベクター画像:
ベクター化できましたが、よく見ると荒さがわかります。味がありますが、表情の調整などが難しそうです。
プロンプト③:high-contrast
次は「ハイコントラスト=high-contrast」を使用します。色の強弱が強くなります。
プロンプト:
tiger, high-contrast, logo --v 5.1
生成画像:
毛並みなどうまく表現されてい流のにも関わらず、グラデーションがないように見えます。左上の画像をベクター化してみます。
ベクター画像:
こちらは鼻の部分ですが色ごとに分かれており、かなり綺麗にベクター化できました。
プロンプト④:no gradients
今までグラデーションに悩まされたのでダイレクトにクラデーションに関するプロンプト「グラデーションなし=no gradients」を組み込んでみます。
プロンプト:
owl, no gradients, logo --v 5.1
生成画像:
左下の画像がグラデーションがないように見えるのでこちらを使用します。
ベクター画像:
歪みを少なく生成することができましたが、まだ編集するには適さないベクター画像となりました。
プロンプト⑤:色を指定する
最後に、色をすることでよりシンプルな画像を生成してみたいと思います。「白黒=black and white」を組み込んでみます。
プロンプト:
otter, black and white, logo --v 5.1
生成画像:
白黒でも細かい描写はグレーになるようです。左上の画像をベクター化します。
ベクター画像:
かなりシンプルなベクターになりました。白黒と指定して生成するのが一番楽な方法かもしれません。
「単純=simple」「2D」といった単純な画像が生成されるプロンプトを使用したり、それぞれのプロンプトを組み合わせることでより綺麗にベクター化できるかもしれません。ベクター画像を1から作るのは大変かもしれませんが、Midjourneyを使うことで比較的簡単にベクター画像を生成できます。