はじめに
この記事ではLLM(GPTをはじめとした大規模言語モデル)を用いたサービス開発に便利なLangChainについて、GPTを用いた自社ツールや社外向けサービスを作りたい方向けに、概要と主な機能を簡単に説明します。
(開発者向けに各機能の実装方法はのちほど別途執筆いたします。)
LangChainとは
LangChainはGPTなどのLLMを使ったサービス開発に役立ちます。
イメージとしてはGPTの拡張パックです。
GPTと組み合わせることでGPTだけではできなかったこと(検索や数値計算)を補助してくれます。
Microsoftが提供するVisual ChatGPTなどにも利用されてます。今後のLLMサービス開発に標準的に用いられるものとなるでしょう。
例えば、プロンプトをGPTにわたす際にプロンプトに独自のデータやGoogleの検索結果を含めたり、プロンプトのテンプレートを用意しておくことができます。
LangChainの主な機能
LLM同士の組み合わせ
複数の言語モデルを簡単に切り替えたり、組み合わせたりすることが可能になります。
1つの言語モデルでは得られない結果を得る事ができます。
プロンプトテンプレート
プロンプトを共通化したり、変数をプロンプトに組み込むことができます。
例えば、料理のレシピを作るプロンプトを作ったとき、料理名だけを簡単に変更することができるようになります。
記憶
前のユーザーの発言や、言語モデルの回答を覚えておくことができます。
これはChatGPTのAPIだけでは実現できなかったことです。
連鎖
LLMからの出力を再度、別の入力として用いることができます。
例えば、料理レシピのプロンプトテンプレートへ「寿司」と入力した結果をLLMへ入れることができます。
エージェント
LangChainの中心的な機能です。
Google検索、数値計算、独自データからのテキストデータ取得など、予め用意されているツールをエージェントに与えることで、入力に応じた最適解を生成してくれます。
まとめ
この記事ではLangChainの概要と主な機能を紹介しました。
LangChainの検索や記憶機能を利用して、ツールやサービスを作ってみてはいかがでしょうか。