Photoshopの最新機能「Generative Fill」について徹底解説!

Generative Fillはadobe社が出しているジェネレーティブAI「Adobe Firefly」の機能の一つでphotoshopで使用できます。プロンプトを入力するだけで簡単に画像の拡張や塗りつぶしなどができます。今回はGenerative Fillの使い方と有効なプロンプトをご紹介します。

Photoshopのベータ版をインストール

5月31日現在、Adobe Fireflyはベータ版のみでのリリースとなっており、Photoshopを使えるプランに入っているユーザーが使用することができます。まずはAdobeアカウント(https://account.adobe.com)を作成しPhotoshopのベータ版をインストールする必要があります。

年齢制限の注意書きが出る場合

Generative Fillはインターネット接続時にしか使用することができません。また、18歳未満は使用できません。使えない場合はAdobe IDでBehance (https://www.behance.net/)にログインし年齢を記入してみてください。

Generative Fillの基本的な使い方

Generative Fillでは大まかに「選択した範囲を塗りつぶす」「選択した範囲に新しく生成する」2つのことができ、それを応用することで自由に画像を加工することができます。それらの使い方と実用例を4つに分けてご紹介します。

今回はこちらの画像を使用します。

機能①:画像の一部を塗りつぶす

まずは選択した部分を塗りつぶします。左に座っている女性を消してみます。

左にあるツールバーから選択ツールを選択し、変更したい範囲を指定します。今回は長方形ツールを使っていきます。

選択すると下にあるバーの項目が変わりました。「ジェネレーティブ塗りつぶし」の欄にプロンプトを記入し生成することで画像を変更することができます。何も記入しなかった場合は塗りつぶしになります。

変更後画像:

このように自然に消すことができます。岩や山、太陽の光も自然に作られています。数秒でここまで自然な加工をすることができます。

機能②:画像に新しく生成する

次はこの女性の部分に違う人を新しく生成してみます。プロンプトは全て英語で記入する必要があるので「背を向けて座っている男性=Man sitting with his back turned」を記入します。

プロンプト:

Man sitting with his back turned

変更後画像:

影や大きさなど写真に合わせたかなりリアルな男性が生成されました。編集画面の「プロパティ」内にあるバリエーションの欄で3種類の画像から選択することができます。

また、生成された画像は新しいレイヤーとして作成されるため、目のマークをクリックすることで簡単に元画像を表示することができます。

このように選択した範囲を全く違うものに書き変えることができます。これは服や帽子といった細かな部分にも適応できます。

機能③:背景を変える

次は背景を選択し全く新しい背景として書き換えます。generative Fill では切り抜きや背景の生成といった作業も簡単に行うことができます。

まず初めに何にも選択していない状態で「被写体を選択」をクリックします。

すると女性のみ選択されました。今回は岩に座っている女性を使いたいので、選択範囲を広げます。バーにある「選択範囲の修正」→「選択範囲とマスク」を選択し、ブラシを使用して範囲を指定します。

選択し終えたら属性の蘭の一番下の「OK」をクリックします。

女性と岩を選択できました。このまま生成してしまうと被写体が塗りつぶされてしまうので、下記の反転マークをクリックし、選択範囲を反転させます。

そして先ほどと同様にプロンプトを記入し生成します。大きく雰囲気を変えてみたいので「サイバーパンク風の街並み=Cyberpunk-style cityscape」を生成していきます。

プロンプト:

Cyberpunk-style cityscape

変更後画像:

少しアニメチックになりましたが、被写体の光の当たり方に合わせた自然な背景が生成されました。

機能④:画角を広げる

元の画像の外側の部分も塗りつぶすことができます。

まず初めに「切り抜きツール」を使って画角を広げたいサイズに調整します。

切り抜きツールがうまく使えない時はドキュメント作成時にアートボードにチェックが入っている場合があるので、チェックを外して新規で作成しましょう。

空白の部分を塗りつぶしたいので、まず物と画像全体を選択します。windowsの場合はcontrol、macの場合はcommandを押しながらレイヤーの写真の部分をクリックします。

generative Fillでは少し選択範囲を縮めた方が綺麗に塗りつぶしがされるので、「選択範囲を修正」→「選択範囲を縮小」から3pixelほど縮小させます。

そして先ほどと同様に「選択範囲を反転」で反転させ、「ジェネレーティブ塗りつぶし」を空欄のまま生成します。

変更後画像:

元からこの画像だったかのような自然な風景が追加されました。この方法を応用すると蓋圧の画像を一つに繋げ合わせることもできます。

変更後画像: