Googleが都内開催「Generative AI Summit Tokyo」で日本語対応のPaLM 2を公開

引用:Google

Googleは最近、都内で開催された「Generative AI Summit Tokyo」というイベントで、大規模言語モデル「PaLM 2」が日本語に対応したことを発表しました。

PaLM 2は、Googleが提供する、AIチャットボットの基盤技術として開発された最新の大規模言語モデル(LLM)です。このモデルは、今年5月の「Google I/O 2023」でも取り上げられたものです。

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PaLM 2の日本語能力について

引用:Google – PaLM 2 Technical Report

日本語の能力テストとして知られるJ.TEST A-C(上級)での試験において、驚異的な94%の正答率を達成したと、グーグル・クラウド・ジャパン合同会社の上級執行役員、小池 裕幸氏が発表しました。

さらに、日本固有のダジャレを英語で解説できる能力を持っており、高い日本語スキルを有していることをアピールしました。

コストの透明性を重視したPaLM 2の価格設定

日本語対応版のPaLM 2は、消費者が理解しやすいよう、文字数ベースでの価格設定を採用しています。これにより、利用者はコストを容易に把握することができます。

一方でOpenAIが提供する、別の大規模言語モデルであるGPT-3.5やGPT-4は、テキストデータを分割する最小単位であるトークン数に基づいた課金設定となっております。

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PaLM 2の提供方法

Vertex AIからAPIなどを通じて提供予定

「PaLM 2」はGoogle Cloud上で利用することができ、特に「Vertex AI」というマネージドサービスを介して、APIを利用してアクセスすることが可能です。

Vertex AIとは

Vertex AI は、統一された API、クライアント ライブラリ、ユーザー インターフェースに AutoML と AI Platform を統合します。AutoML を使用すると、コードを記述することなく、画像、表形式、テキスト、動画のデータセットに対してモデルをトレーニングできます。

引用元:Google Cloud

Vertex AIはGoogle Cloudの中核的なツールで、機械学習ワークロードの構築に使用されます。データ管理からモデルのトレーニング、そしてデプロイに至るまでの一連の流れをサポートします。

また、簡易的にモデルを作成したい場合、AutoMLの仕組みを利用して、トレーニングデータのアップロードだけでモデルの生成が行える便利な機能も備えています。

まとめ

  • Googleが都内のイベント「Generative AI Summit Tokyo」で「PaLM 2」の日本語対応を発表。
  • PaLM 2の特徴として高い日本語能力が挙げられ、J.TEST A-Cにて94%の正答率を記録するほど。
  • 価格設定は文字数ベースで、ユーザーフレンドリー。
  • 「Vertex AI」を通じてGoogle Cloud上で利用可能。

今回PROMPTYでは先日開催された「Generative AI Summit Tokyo」でのPaLM 2の日本語対応のニュースについてまとめましたが、いかがだったでしょうか。

PaLM 2の日本語対応は技術の進化を如実に示しており、そのアクセシビリティと価格透明性が今回の発表のポイントと言えます。この発表は、AIと日本語処理技術の融合が新たな段階に達したことを示唆しています。