実際イーロン・マスク氏は、AIが制御できなくなり、社会や人類に重大なリスクを引き起こすと主張し、OpenAIのプロジェクトの半年間の停止を求める書簡にサインを行いました。
しかし、Business Insiderという報道機関によると、イーロン・マスク氏は最近10,000台のGPUを購入して、社内独自のAIプロジェクトを進めている、とのことです。
イーロン・マスク氏のAIプロジェクトの目的とは
報道によれば、このプロジェクトは、Twitterが独自の膨大なデータを使用して訓練する生成型AIの開発を目指しています。
Twitterがこの技術をどのように活用するかは明らかではありませんが、Business Insiderは、生成型AIがプラットフォームの検索機能を強化したり、広告事業の再構築を支援したりする可能性があると示唆しています。
イーロン・マスク氏によるOpenAIへの批判
イーロン・マスク氏は、2015年に共同設立したAI研究所であるOpenAIの熱心な批判者であり続けています。しかし、最近のSEMAFORの報告によれば、彼とOpenAIとの確執はより個人的なものであることが示唆されています。
参考:SEMAFOR
OpenAIをめぐる権力闘争
2018年、マスク氏はOpenAIの共同創設者の1人であるサム・アルトマンに、同研究所がグーグルに大きく遅れを取っていると伝えた後、自分が研究所を率いるべきだと提案しました。しかし、アルトマンとOpenAIの他の創設者たちはこの提案を拒否しました。
イーロン・マスク氏のOpenAIからの離脱の経緯
この権力闘争が原因でマスク氏はOpenAIを去りましたが、両者は公式にはテスラとの利益相反を理由にマスク氏が去ったとしています。当時、OpenAIは、マスク氏が引き続き研究資金を提供すると発表しました。
OpenAIの資金調達とマイクロソフトからの投資の経緯
2019年、OpenAIは研究資金を確保するために、営利子会社を設立すると発表しました。同年、マイクロソフトから1兆円の投資を受けると発表しました。OpenAIが2021年11月にChatGPTを一般公開し、話題をさらった際、マスク氏は「激怒」したと報じられています。
その1ヶ月後、マスク氏はOpenAIのTwitterからのデータアクセスを遮断しました。そして現在、彼はかつての組織と真っ向から競争しようとしていることが想定できます。