ChatGPTとは
OpenAIが開発したChatGPTは、自然言語処理技術を用いた大規模なモデルで、多くのテキストデータを学習して人間らしい文章作成や対話を行うことができます。
イーロン・マスクが設立者の一人であり、現在マイクロソフトが研究開発の支援を行っています。
ChatGPTの急速な普及 – 1週間で100万ユーザーを獲得
2022年11月に登場したChatGPTは、1週間で100万人、2023年1月には史上最速で1億人のユーザーを獲得しました。TikTokやInstagramを凌ぐ勢いで拡大しており、大きな注目を集めています。
ChatGPT関連の株式銘柄
※下記で引用している株価については2023年4月12日地点のものです。
①マイクロソフト
マイクロソフトは、ChatGPT開発元のOpenAIに複数回投資を行い、2023年1月には数十億ドル規模の資金提供を実施しました。この投資は、スーパーコンピューティングシステムの拡張や人材確保に活用され、AI研究の加速が目的です。チャットボット市場の拡大に伴い、日本を含めた世界的な関心が高まっています。
②アルファベット(グーグル)
グーグルは2月6日、数週間以内にAIによる自動応答サービス「Bard(バード)」を一般公開すると発表しました。ただし、一部報道ではBardが不正確な回答を生成したことが伝えられ、株価に大幅な下落があったとのことです。
③C3.ai(シースリー・エーアイ)
C3.aiは、生成AI製品を提供するソフトウェア企業で、法人向けAIアプリケーションソフトをクラウドベースのサービス(SaaS)として提供しています。同社の「C3 AI Suite」を利用することで、顧客は様々な業務用アプリを迅速に設計・開発することができます。今年1月には、同社の製品がChatGPTと関連している、という内容のプレスリリースが公表されました。
④アンバレラ(AMBA)
アンバレラは、ビデオエンコード(符号化・暗号化)処理半導体のファブレスメーカーで、先進的なAI技術に関するソリューションの開発に力を入れています。同社は、高性能なプロセッサ技術とディープラーニング処理技術を組み合わせて、物体検出や顔認識などに対応するソリューションを提供しており、動画処理向けのSoC(機能を統合した半導体)の開発も行っています。
⑤エヌビディア
ChatGPTの普及により、AIアプリケーション向けの高性能半導体を提供するエヌビディアの株価が上昇しています。ChatGPTユーザーの増加に伴い、エヌビディアの高いパフォーマンスが求められ、株価へのプラス効果が期待されます。
⑥ユーザーローカル
チャットボット開発や導入支援を行うユーザーローカルは、ChatGPT人気により事業拡大のチャンスを迎えています。同社は、提供する「サポートチャットボット」に高速自動生成機能を追加し、効率化が図られています。
⑦AI CROSS
AI CROSSは「QAロボット」を提供し、社内外の問い合わせに対応しています。また、日立製作所の「Lumadaアライアンスプログラム」に参加し、デジタルトランスフォーメーションを支援しています。
⑧TDSE
TDSEは、AI技術を活用したデータ分析や経営コンサルティングを手掛ける企業で、事務処理の改善や社内問い合わせ対応などの業務効率化サービスも展開しています。さらに、ドイツの新興企業COGNIGYと提携し、対話型のチャットボットプラットフォームを利用したサービスを提供しています。これにより、顧客対応の負担を軽減できます。
AI市場の成長と競争優位性
ChatGPTの人気を受けて、チャットボット含めたAI市場は急速に拡大しています。その結果、ユーザーローカルやTDSEなどの企業が新たな技術を導入し、事業拡大を図ることで競争優位性を獲得する可能性が高まっています。
今後も、ChatGPTをはじめとする生成AI技術の進化が、関連企業の成長や市場の拡大に大きく寄与することが期待されます。