みずほフィナンシャルグループ(FG)は、国内の従業員約4万5000人に対して、生成AI(人工知能)の日常業務での利用を開始します。さらに、社員が具体的な活用方法についてアイデアを出し合うイベントを来月に開催予定です。
参考:Bloomberg
期待高まる生成AIの活用
みずほFGのグループDX推進室の牛渡俊剛室長がブルームバーグとのインタビューで「とてもわくわくしている」と述べるなど、生成AIの導入についての期待は高まっています。既に導入前から社員からは生成AIの具体的な活用について多数の提案や要望が寄せられているとのことです。
金融業界全体で生成AI利用が進む
他のメガバンクや大手証券会社も生成AI(OpenAIのChatGPTなど)の利用や導入を検討しています。
みずほFGもこの流れを取り入れ、米マイクロソフトのAzure OpenAI Serviceを活用し、情報漏洩を防止する対策を講じながら利用します。
社員への期待と新たな提案
まずは社員に生成AIの使い方を試してもらい、その後で実際の業務での活用法を考えてもらう方針とのことです。
牛渡氏は、7月に「アイデアソン」(新しいアイデアを生み出すイベント)を開催する予定だと明かしています。すでに、みずほFGの役職員の多くが私用でChatGPTを利用しているとのことで、積極的なアイデア提案が期待されます。
新技術へのリスク管理と未来のポリシー
新技術である生成AIにはリスクも伴いますが、みずほFGでは導入に際してガイドラインを作成しています。牛渡氏は特に情報管理、知的財産保護、倫理的な使い方の3点が重要だと強調しています。
また、みずほFGでは今後、AIポリシーについても検討していく予定とのことです。牛渡氏は「世の中が底上げされる話。これをもって何か差別化ができるというのではなく、これをやらないと完全に取り残される」と語っています。