Gunosyから日本語要約AI「NewsPresso」β版がリリース

日本のIT企業、株式会社Gunosyは、AIを活用して海外のニュース記事を日本語に要約する新たなサービス、「NewsPresso(読み:ニュースプレッソ)」のβ版をリリースしました。

NewsPresso開発の背景

NewsPressoの開発では、10年間運用してきた情報キュレーションサービス”Gunosy”の知見が活用されています。しかし、NewsPressoは「Gunosy」とは異なるUXを追求し、ゼロからの新規開発を行いました。

取締役の新規領域担当役員である西尾健太郎氏によれば、NewsPressoはGunosyの新たな取り組みの一つとして位置づけられています。これは、大規模言語モデル(LLM)を用いた取り組みの第二弾とのことです。以前GunosyはLLMを用いて「動画要約タブ」と機能を開始しました。

西尾氏は、技術が急速に進化し、新たな挑戦が可能となっている現状について語りました。また、Gunosyの保有資産の活用と、まだカバーできていない情報をユーザーに提供するというミッションが、この新サービスの開始に至った決定要因であると語っています。

西尾氏は、「情報を世界中の人に最適に届ける」をミッションとし、「三方よし」「サイエンスで機会をつくる」という行動指針のもと、NewsPressoの検討と検証を続けると表明しました。これはGunosyの全体的なビジョンに基づくもので、テクノロジーの進化と共にユーザーに最適な情報を提供し続けることを目指しています。

NewsPressoとその特徴

海外ニュースを日本語の短い要約に変換するサービス

NewsPressoは、2023年5月23日現在、英語の海外ニュースを日本語の短い要約に変換するサービスです。1日に約20~30記事を要約することができ、それぞれの記事の大まかな内容を一読するだけで把握することが可能です。これにより、ユーザーは英語の記事を読む前にその要点を掴むことができます。

GPT-4技術を基盤に作成

NewsPressoでは、AI技術のGPT-4を使用して、海外ニュースの最新情報を速やかに提供することができます。これにより、情報鮮度の向上と情報格差が縮小されることが期待されます。さらに、英語のニュース記事から情報を引き出すコストを軽減することも可能です。

今後は英語以外の記事にも対応予定

あくまで今回のリリースはβ版なので、リリース後ニーズが高まると判断された場合、正式版のリリースが継続的に提供される予定です。現時点では、サービスは原文が英語のアメリカのメディア記事に対応しています。しかし、将来的には英語以外の言語の記事にも対応される予定とのことです。

実際にNewsPressを使ってみた

①公式サイトにアクセスする

まずは、NewsPresso公式サイトにアクセスします。UIは非常にシンプルで、白い背景に無数の海外ニュースが縦に並んでいました。今回は例として一番上の「EU、Metaに史上最高額の13億ドル罰金 ユーザーデータ移転問題で」というニュースをクリックしてみます。

②ニュースのまとめを見る

ニュースをクリックすると、右側からスライドされる形でニュースのまとめが表示されました。内容を見てみると、きちんと日本語でニュースの概要がまとまっていることが分かります。

画面下部にある「記事を読む」ボタンをクリックすることで原文を確認することもできます。

まとめ

Gunosyによる新サービス「NewsPresso」のリリースは、AIと大規模言語モデルの活用による新たな情報提供の形を示しています。日々の海外ニュースを日本語に要約し、ユーザーが容易にその要点を掴むことができるというコンセプトは、情報鮮度の向上と情報格差の縮小に貢献します。

また、Gunosyの長年の情報キュレーションノウハウの活用と新たなUXの追求は、ユーザーエクスペリエンスの向上を期待することができます。