ピクシブがFANBOXでのAI生成作品取り扱い禁止を決定

2023年5月10日、ファンコミュニティサイト「pixivFANBOX」を運営しているピクシブは、AIによって生成された作品の掲載を一時的に禁止すると発表しました。正式な開始日やAI生成作品の定義については、後日アナウンスされる予定です。

参考:PIXIV FANVOX

ピクシブは2023年5月2日、ガイドライン変更の旨を事前に知らせていた。

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FANBOXのサービスコンセプトとAI生成作品に対する懸念

現在のFANBOXでは、生成AI技術により短期間で大量に作成されたコンテンツを販売することのみを目的に利用されることが多く、今後もその傾向はより強まっていくと感じています。それは本来私たちが目指していたサービスの姿とは異なり、このまま見過ごすことはできないと判断しました。

そのため、FANBOXにおいてAI生成作品の取り扱いを当面のあいだ禁止させていただくことにいたします。

引用元:PIXIV FANVOX

ピクシブは、FANBOXがクリエイターの創作活動をサポートする目的で設立されたことを明かしており、作品の公開だけでなく、制作過程や考え方を共有することでコミュニティが形成されることを期待しています。しかし、近年は大量のイラストなどが短期間で生成され、FANBOXが販売目的で利用されるケースが増えており、ピクシブはこの状況を放置できないと判断しています。

AI生成作品投稿に対する対応策

新たな規制が施行されると、AI生成作品を投稿したクリエイターに対しては警告、非公開化、アカウント停止などの対応が行われることになります。これまでにも、ピクシブがAI生成作品に対する方針が不明確であることや、問題への対策が不十分だと指摘され、作品を非公開化するイラストレーターが相次いでいました。

ピクシブは5月中にもガイドラインを見直す予定で、特定のクリエイターの画風を模倣した作品の繰り返し投稿などを禁止するなど、AI生成作品に対する規制を強化する方針です。

FantiaもAI生成作品の取り扱い停止を発表

しかし、昨今の状況を鑑み、クリエイター様とその作品を守る対応が必要と考え、
ファンティアではAI生成による作品の取り扱いを一時停止させていただく運びとなりました。

今後、利用規約の改定とAI生成による作品の審査の見直しを行って参ります。
方針が決まり次第、利用規約改定のお知らせとともに、皆様にはご連絡をさせていただきます。

引用元:Fantia

一方、ファンコミュニティサイト「Fantia」を運営する虎の穴も、5月10日にAI生成作品の一時的な取り扱い停止を発表しました。利用規約の改定やAI生成作品の審査方法の見直しが進められるとのことです。

参考:Fantia