OpenAIは2月13日(現地時間)、ChatGPTにユーザーとの会話内容を記憶する機能「Memory」のテストを開始したことを発表しました。
今後、ChatGPTの無料ユーザーとPlusユーザーの一部に対して展開される予定です。
参考:OpenAI
「Memory」機能の使い方
ChatGPTとチャットする際、特定のことを覚えてもらうように頼むか、自動的に詳細を拾い上げてもらうことができます。会話内容を覚えさせることで、情報を繰り返す必要がなくなります。
例えば、会議のメモには見出し、箇条書き、そして最後にアクションアイテムの要約が欲しいと指示した場合、ChatGPTはこれを覚えて、以降はそのように会議のまとめを出力します。
子供がクラゲが大好きだと言及した場合、ChatGPTはその子の誕生日カードを作成する際に、パーティーハットをかぶったクラゲを提案します。
また、25人の生徒を持つ幼稚園の先生で、50分のレッスンとフォローアップ活動を好む場合、ChatGPTはレッスンプランの作成を助ける際にこれを覚えています。
ユーザーは自由に記憶を管理できる
「Memory」機能はChatGPTのSettings > Personalization > Memoryから切り替えが可能です。「Memory」がオフの間は、記憶を作成したり使用したりすることはありません。
Settings > Personalization > Manage Memory から、記憶を表示して削除したり、全ての記憶をクリアすることもできます。
記憶を含む入力内容はモデルのトレーニングに使用されます。必要に応じてデータコントロールからこれをオフにすることができます。ChatGPT TeamとEnterpriseについてはトレーニングされることはありません。
記憶させない場合は「Temporary Chat」に
記憶をさせずに会話を行いたい場合は、左上のメニューから”Temporary Chat”を選択します。Temporary Chatでは会話内容を記憶されず、モデルのトレーニングにも使用されません。
カスタムGPTも記憶機能を持つように
GPTビルダーは、自分のGPTに記憶機能を有効にすることができます。例えば、本を見つけることをサポートするBooks GPTでは、記憶機能が有効になっていると、好みのジャンルやトップブックなどの好みを覚えており、繰り返し入力することなく、それに応じたおすすめを行います。
GPTごとに独自の記憶があるため、以前にChatGPTと共有した詳細を繰り返す必要がある場合があります。例えば、娘の誕生日カードを作成するためにArtful Greeting Card GPTというGPTを使用する場合、彼女の年齢や彼女がクラゲが好きだということを知らないかもしれません。そのためには、再度関連する詳細を伝える必要があります。
まとめ
OpenAIはChatGPTの記憶機能のテストを開始しました。ユーザーが情報を繰り返し伝える必要をなくし、より有益な会話を実現します。記憶機能はユーザーが自由に管理可能で、プライバシーとセキュリティに配慮されています。この新機能は段階的に展開され、ChatGPTの使い勝手を向上させることを目指しています。
是非、皆さまもChatGPTの新しい機能に目を向けて、有効活用してみてはいかがでしょうか。