メルカリ 生成AIを活用した新機能「メルカリAIアシスト」の提供を開始

株式会社メルカリは、10月17日に新たなAIアシスタント機能「メルカリAIアシスト」の提供を開始したと発表しました。

この新機能は、生成AI・大規模言語モデル(LLM)を活用して、様々なシーンでメルカリのユーザーへサポートを提供します。

メルカリは、これまでも生成AIの活用を推進していましたが、実際にユーザーの目にする形でアプリケーション内で実装するのは、この「メルカリAIアシスト」が初めてとなります。

参考:メルカリ

メルカリAIアシストの機能

「メルカリAIアシスト」の第一弾として導入される機能は、出品商品の改善提案機能です。出品済みの商品情報をAIが精緻に分析し、一定期間売れていない商品に対して、改善点や提案をユーザーに伝えます。

具体的には、商品のサイズや購入時の価格などの追記が必要な情報、さらには効果的な商品名の自動生成までをサポートします。

引用元:メルカリ

初期段階では、キャラクターグッズ、ポケモンカード、邦楽やK-POPのCD、参考書や小説など、全20カテゴリーを対象としてサポートを提供し、今後はこれを順次拡充していく予定となっています。

尚、本機能は一部のユーザーから段階的に利用可能となり、当面はiOS版のみの提供となります。

生成AIを活用した今後のサービスについて

「メルカリAIアシスト」の提供開始に関して、メルカリの生成AI・LLM専任チームの責任者である石川 佑樹氏は、次のように述べています。

生成AI・LLMの技術革新に伴って、近い将来、世の中の多くのサービスがお客さまに寄り添った様々な対応をしてくれる、Copilot(副操縦士)的サービスを実装・提供するようになると考えています。
「メルカリAIアシスト」は、お客さま一人ひとりのためのCopilot(副操縦士)となって、「簡単に出品できて売れる」「欲しいものが見つかる」といったメルカリの重要な体験に貢献できると確信しています。
メルカリグループとして、引き続きあらゆる利用シーンに生成AI・LLMを組み込んでいくことで、利便性を向上し、新たなお客さま体験を創出していく所存です。

引用元:メルカリ

また、今後の展開としては、AI分野の倫理的・法的・社会的課題(ELSI)を十分に配慮しつつ、グループミッション「あらゆる価値を循環させ、あらゆる人の可能性を広げる」を基盤に、10年先を見据えた新機能や体験の提供を進めていくと述べています。

フリマアプリにおける生成AI活用

①メルカリ

メルカリでは、2023年5月1日に生成AI・大規模言語モデル(LLM)を活用した生産性向上やプロダクト実装を目的とした生成AI・LLM専門チームの設置が発表されました。

さらに、7月にはChatGPTプラグインが公開され、利用者は「メルカリ」および「メルカリShops」で販売されている商品を、用途や特徴、価格帯などの情報をChatGPTに入力することで、特定のキーワードを用いずに会話形式で検索することが可能になりました。

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②PayPayフリマ

LINEヤフー株式会社が運営するフリマアプリ「PayPayフリマ」でも生成AIを活用したサービスが提供されています。

PayPayフリマでは、OpenAIの生成AIを利用した商品説明文の自動生成やサポートを利用することができます。この機能では、出品画面で商品名やカテゴリなどを入力することで、商品説明文を自動で生成してくれます。

参考:PayPayフリマ

このように、フリマアプリにおいて生成AIは、商品情報の提案から効果的な商品名の自動生成までを実現し、フリマアプリの利便性を一段と高めています。今後、フリマアプリにおける生成AIの活用は、さらに進化し続けることが期待され、ユーザーエクスペリエンスのさらなる向上や、新しいサービスの提供が見込まれます。