Google 生成AI検索「SGE」に画像生成と下書き生成機能を追加したと発表

Googleは、10月12日に米国で開発中のGoogle検索の生成AI検索機能「Search Generative Experience」(SGE)に画像生成と下書き生成の2つの機能を追加したことを発表しました。

新機能は日本ではまだ利用することができず、米国で英語のSGE実験にオプトインしている人向けに展開されます。

参考:Google

SGEに追加された2つの新機能

①画像生成機能

画像生成機能の概要

SGEに新たに追加された「画像生成機能」は、ユーザーが求めている特定の画像が見つからない場合や、新しいアイデアを視覚化する必要がある場合に役立ちます。

下記画像では、「シェフの帽子をかぶって朝食を作っているカピバラの絵を描いて」と検索窓にプロンプトを入力をすることで、SGEはユーザーの要求に応じて生成した画像を最大4つまで結果として表示してくれます。そしてさらに、ユーザーは表示された画像の詳細を編集し、さらに具体的な要求を加えることができます。

この機能は米MicrosoftのBingチャットと類似していますが、BingチャットがOpenAIのDALL・E 3を採用しているのに対して、SGEはGoogle独自のImagenを使用しています。

引用:Google

SGEにオプトインしている場合は画像検索に画像生成の選択肢が表示

また、SGEにオプトインしている場合、Googleの画像検索でAIが自動で画像を作成する選択肢が出ることがあります。

これは特定の検索時に利用できる機能で、例えば「シンプルなハロウィンのテーブルデコレーション」や「怖い犬小屋のデザイン」などのアイデアを探している時に、自動生成された画像が表示されるようになっています。

引用:Google

画像生成機能の安全性と透明性

画像生成機能は、有害な内容や誤解を招く可能性のある内容の生成を防いでいます。生成AIが作成した全ての画像には、AIで生成されたことがわかるようラベルと電子透かしが付加されます。

さらに、新しいツール「About this image」(この画像について)も近く公開される予定です。このツールを使用すると、画像の背後にある情報や信憑性を容易に確認できます。たとえば、画像が最初にGoogleで表示された時間や、同様の画像を使用している他のウェブページなどの詳細が確認できます。

②文書の下書き生成機能

もう一つSGEに追加された「下書き生成機能」は、生成された文章の長さを調節したり、トーンを変更することで、ユーザーがプロジェクトやトピックのリサーチを行っている際にアイデアやインスピレーションを整理しやすくなる機能です。

この機能は、Google Workspaceのプライバシー保護ポリシーも適用され、安全に利用することができます。また、生成された下書きをGoogleドキュメントやGmailにエクスポートすることもできます。

引用:Google

まとめ

Googleは、新たに画像生成AI機能を追加しました。この画像生成機能は、ユーザーが特定のイメージやインスピレーションを具体化するのを助け、検索エクスペリエンスを向上させるものです。

また、Googleは画像生成AIによって出力された画像の透明性と責任を重視しています。生成された画像にはメタデータのラベリングと電子透かしが埋め込まれ、さらに「この画像について」というツールを通じて画像の詳細情報が提供される予定です。

「Stable Diffusion」「Midjourney」「DALL・E 3」「Adobe Firefly」など数ある画像生成AIサービスの中に、膨大なユーザー基盤を持つGoogleが参加することで、競争が激化することが予想されます。