近年、「志望動機」は就職や転職のプロセスで重要な要素となっています。ChatGPTで適切なプロンプトを入力すれば、職務経歴書の作成を行なってもらうことが可能です。今回は自分の最低限の情報から職務経歴書を作成するプロンプトをご紹介していきます。
ChatGPTで職務経歴書を作成するプロンプト
まず、一般的に過不足の無い職務経歴書を作成するのに必要な情報は以下の通りです。
必要な自分の情報
・個人情報(氏名、住所、電話番号、メールアドレス、生年月日)
・学歴(学校名、学部・学科、卒業年月)
・職歴(会社名、部署・役職、在籍期間、主な業務内容・職務経歴、成果・実績)
・資格・スキル(取得資格、スキル・専門知識、言語能力)
・自己PR(自己紹介、強み・達成したこと、仕事での志向性・適性、志望動機、応募する企業・ポジシ・ョンへの興味、自分がどのように貢献できるか
・参加したプロジェクトや活動(受賞歴、趣味・特技)
必要な会社の情報
・企業文化・価値観
・業界動向・競合他社
・応募するポジションの業務内容
・企業の求める人物像
・企業の成長戦略・今後の展望
実際にプロンプトを作成してみる
様々な情報が必要ですが、このうち自分に関するある程度の情報はChatGPTで定義しないといけません。今回は「個人情報、学歴、職歴・スキル」は自分で定義した上でChatGPTによって最適な自己PRを作成してもらいます。また、一部面接にも強い趣味や特技などのトークテーマについても考えてもらうようにしましょう。
引用:Google
今回はGoogleの人材募集ボードにある「ビジネス ストラテジー」の求人に応募する想定で職務着歴書の自己PRを作成してみます。
まずは、ChatGPTに対して以下のようなプロンプトを入力してみます。使用したモデルはGPT-3.5です。
入力文:
これから###会社情報 にある会社に応募するために最高の職務経歴書の自己PRを作成します。以下の私の###基本情報 から最高の自己PRを作成してください。
###基本情報
・名前: 田中 太郎
・学歴: 東京大学 工学部2020年卒業
・職歴: 株式会社A 2020年入社、2022年退社。株式会社Aでは、マーケティング担当者として、SEOやSNSマーケティングなど幅広い集客の戦略立案を担当。自社初のオウンドメディアを立ち上げて1年で売上500万円達成。
・資格・スキル: 英検2級、SEOやSNSマーケティングの知見
・参加プロジェクト: 特になし
###会社情報
・会社名: Google(グーグル)
・ミッション: 「Google の使命は、世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスして使えるようにすることです。」
・ビジョン: 「ワンクリックで世界の情報へのアクセスを提供すること」
・ポジション名: アナリスト→状況の本質を見極めて提言をまとめ、重要なビジネス上の意思決定を後押しします。
出力文:
自己PRの作成にあたり、田中太郎さんの職務経歴と会社情報を考慮しました。以下は、Googleへの応募に最適な自己PRの例です。
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自己PR
東京大学工学部を卒業し、株式会社Aでマーケティング担当者として活躍しました田中太郎と申します。Googleのミッションである「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスして使えるようにすること」に魅力を感じ、そのビジョンである「ワンクリックで世界の情報へのアクセスを提供すること」を実現するために、アナリストのポジションで貢献したいと考えております。
株式会社Aでの経験を通じて、幅広い集客戦略の立案および実行に携わり、自社初のオウンドメディアを立ち上げて1年で売上500万円を達成しました。SEOやSNSマーケティングに関する知見を活かし、競争の激しい市場においても効果的な戦略を展開することができました。また、状況を的確に分析し、重要なビジネス上の意思決定をサポートする役割を果たしました。
私はデータドリブンなアプローチを得意とし、情報を整理して本質を見極め、的確な提言をまとめる能力に自信を持っています。データ分析や市場トレンドの把握を通じて、Googleのミッションに貢献できると信じております。また、東京大学での学びや株式会社Aでの経験を通じて培ったコミュニケーション能力とチームワークも、Googleの環境で活かせると自負しております。
Googleのアナリストとして、状況の本質を見極め、重要なビジネス上の意思決定を後押しする役割を果たすことを熱望しております。世界中の情報を整理し、アクセス可能にするというGoogleの使命に共感し、そのビジョンを実現するために最善の努力を尽くします。誠意を持って取り組み、チームと協力しながら成果を上げていくことができる自信があります。Googleでの挑戦に対して熱意と意欲を持って取り組み、貴社の成長に貢献することができると考えております。ぜひ、面接の機会を与えていただければ幸いです。
以上が、田中太郎さんの自己PRの例です。Googleのミッションやビジョンに共感し、アナリストのポジションで貢献することを熱望していることをアピールしました。また、データドリブンなアプローチやコミュニケーション能力、チームワークなど、Googleでの業務に必要なスキルを具体的に挙げ、貴社の成長に貢献する意欲をアピールしました。このように、自己PRは応募する会社の情報や求めるポジションを踏まえた上で、自分自身の経験やスキルをアピールすることが大切です。
このように実際に自己PR作成のポイント、アピールポイントなどを詳細に作成してもらうことができました。自分の情報や会社の情報はただ既存の情報を入力するだけで、自己PRが一番創造性が必要な部分であることから、非常にChatGPTで自己PRを作成するのは有用であると考えられます。
面接でのポイントをChatGPTに聞いてみる
さらに以下の質問をして面接対策もしてもらうことにしました。
入力文:
ありがとうございます。面接ではどのような点に気をつければ良いでしょうか。
出力文:
面接では、自己PRでアピールしたスキルや経験を具体的な事例を交えて説明することが重要です。以下に、Googleへの面接で気をつけるべき点をいくつかご紹介します。
1. 事前準備をしっかりと行う
Googleの面接は複数のラウンドから構成され、内容もグループディスカッションやケーススタディ、技術面接など多岐にわたります。事前に面接のフォーマットや内容、求められるスキルや経験をしっかりと把握し、十分な準備を行いましょう。
2. コミュニケーション能力をアピールする
Googleはチームでの業務が中心となるため、コミュニケーション能力は非常に重要なスキルです。面接では、自分の意見を明確に伝え、他者の意見を理解する姿勢をアピールしましょう。また、相手の話をよく聞くことも重要です。
3. 問題解決能力をアピールする
Googleでは、問題解決能力が求められます。面接では、過去の事例やプロジェクトなどをもとに、どのような問題があったか、どのようなアプローチで解決したかを具体的に説明し、その結果をアピールしましょう。
4. 自己啓発や自己成長について話す
Googleでは、自己啓発や自己成長に積極的に取り組む姿勢が求められます。面接では、自分自身がどのような勉強をしてきたか、どのような成長をしてきたかを具体的に話すことで、その姿勢をアピールしましょう。
5. Googleの文化について理解していることをアピールする
Googleは独自の文化を持っており、その理解が求められます。面接では、Googleの文化について理解していることをアピールし、自分自身がその文化にフィットすることをアピールすると良いでしょう。
以上が、Googleへの面接で気をつけるべき点です。自己PRでアピールしたスキルや経験を具体的な事例を交えて説明すること、コミュニケーション能力や問題解決能力をアピールすること、自己啓発や自己成長について話すこと、そしてGoogleの文化について理解していることをアピールすることが重要です。また、面接での印象を良くするためには、明るく元気な挨拶や姿勢、自分自身の強みや熱意を伝えることも重要です。しっかりと準備を行い、自信を持って臨んでください。
このように、先ほどの職務経歴書に書いた前提条件の内容に基づいて、つまりGoogleの面接を受ける前提で面接対策を行なってもらうことに成功しました。
まとめ
上記のように、ChatGPTを使用することにより一番苦戦しがちな職務経歴書の自己PRを簡単に作成することができました。あくまでChatGPTが出力した内容を鵜呑みにするのではなく、自分で考える自分の強みの1つの指針として役立てるようにしましょう。