「ChatGPTの回答って本当に信頼できるの?」「ChatGPTは時々矛盾した回答を出すことがあるって聞いたことがあるけど…」そう思う方もいるのではないでしょうか。
ChatGPTは強力な自然言語処理モデルですが、時に矛盾した回答を生成することがあり、その誤りや信頼性については注意が必要です。
今回PROMPTYでは、ChatGPTの矛盾した回答の要因や、その誤りが生じる理由について詳しく解説していきたいと思います。
ChatGPTは時々回答に誤りが生じる場合がある
ChatGPTは時々、回答できない事柄に回答できると述べる場合や、そもそも回答が矛盾している場合が存在します。
有名な野球選手であるイチローに関して質問をしてみると、以下のように返答が返ってきました。
一見、これは正しい情報ですがイチローの出身地などに関する情報に誤りがあります。
ChatGPTの誤りに関して、詳しくは以下の記事で解説しています。
ハルシネーションとは ハルシネーションとは、AIが生成する情報が現実や事実に基づいていない場合を指します。この現象は、言語モデル(特に大規模なもの)が正確な情報を提供するのではなく、文脈に適合するように見える回答を生成することから生[…]
人間と生成AIを識別する際に矛盾が役に立つ場合がある
今後、ChatGPTを利用した数々のアプリケーションやサービスが展開されることが予想されます。その中には、例えばSNSを利用したチャットボット等が挙げられるでしょう。
SNS上で会話している相手が人間なのか、それとも高度なAIなのかを判別するに、この矛盾を見極める方法がとても有効です。
人間とAIの矛盾への対応について解説
人間とAIは矛盾した情報に対して異なった対応を取るでしょう。予想される対応は以下の通りです。
人間は矛盾を察知し、その矛盾について質問することがあります。たとえば、「話が食い違っているように感じますが、もう少し詳しく教えていただけますか?」などと尋ねることが考えられます。
もしくは、矛盾を解決しようとするでしょう。人間は矛盾を理解しようとし、解決策を提案することがあります。これには、情報の整理や仮説の検討が含まれます。
AIは矛盾に気づかず、そのまま矛盾した情報に基づいて返答を生成することがあります。
AIは矛盾した情報を適切に処理できず、矛盾した回答を提供する場合があります。 人間とAIの応答の違いに注目して、矛盾する情報を提示することで、相手が人間かAIかを判別する手がかりを得ることが可能です。しかしながら、AIも絶えず進化しているため、完璧な方法ではないことに留意してください。
同様に、人間も状況や個人差に応じて反応が変わるため、結果に確信を持つことは難しいことを理解しておくことが重要です。
ChatGPTに矛盾に関する質問をしてみる
上では、ChatGPTが矛盾に対してどのような対処を取るかについて解説しましたが、ここでは実際にChatGPTに対して矛盾に関する質問をして、どのような対応をしてくるのか検証してみましょう。
①パラドックスに関する質問をしてみる
ここでは、ChatGPTにパラドックスに関する質問をしてみます。
有名なパラドックスである「市長のパラドックス」に関する質問をしてみました。
このように、パラドックスに回答するのではなく、その矛盾を指摘するという結果になりました。
②矛盾した概念についてChatGPTに質問してみる
次に、ChatGPTに矛盾した概念について質問してみましょう。まずは、「赤くて青い」という存在しない状態について質問してみます。
ChatGPTは問題なく回答しています。概念自体が存在しないことをしっかりと理解しているようです。
③存在しない概念についてChatGPTに質問してみる
最後に、存在しない事物に関する質問をChatGPTにしてみましょう。今回は「神奈川県緑市」という存在しない地名に関して質問してみます。
このように、ChatGPTは不確定な情報に関しての回答を行わないようです。存在しない事自体は認識していないようです。
まとめ
今回PROMPTYでは、
- ChatGPTの回答の誤り
- ChatGPTの矛盾を利用して人間と生成AIの文章を見分ける
- ChatGPTに対して矛盾する質問を行ったときの対応
について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
ChatGPTは時々矛盾した情報を提供したり、矛盾した情報を上手く処理できない場合があります。そのため、質問をする際には注意が必要です。
PROMPTYでは他にもChatGPTに関する記事を多数公開しているので、是非参考にしてみて下さい。