何があったのか
デミス・ハサビス氏（グーグルディープマインドCEO）は、AIが人間の認知能力に匹敵する段階に「数年からおそらく10年以内」に達すると見込んでいると語っています。
ハサビス氏は、ゲーム業界出身で、共同でグーグルディープマインド（以前はディープマインド・テクノロジーズ）を設立した。同社は、世界トップクラスの囲碁選手を打ち負かしたAIシステム「アルファ碁」で有名です。
ウォール・ストリート・ジャーナルが主催するイベントで、ハサビス氏は人間レベルの認知能力を持つ機械が間もなく実現すると述べた。「驚異的な進歩が過去数年間で見られ、そのペースが鈍ることはなく、むしろ加速するだろう。数年から10年以内に達成される可能性がある」と語っています。
彼の発言は、グーグルが「グーグルAI」と「ディープマインド」を統合し、「グーグルディープマインド」に改編したばかりの2週間後のことでした。
著名な研究者であるロジャー・ペンローズ氏（スティーブン・ホーキング氏と長年研究を共にした）はAGIの達成は不可能だと主張しているが、一方でイーロン・マスク氏やオープンAIのCEOであるサム・アルトマン氏などは、人間レベルのAIが近い将来に実現するとの見解を示しています。
AGIとは
AGIは、人工汎用知能（Artificial General Intelligence）の略です。これは、人間のようにあらゆるタスクや問題を理解し、解決できるコンピュータプログラムやシステムを指します。普通のコンピュータプログラムは特定のタスクをこなすために作られますが、AGIは色々なタスクに対応できるように設計されています。
例えば、人間は言語を理解したり、物体を認識したり、計画を立てたり、新しいことを学んだりする能力があります。AGIはこれらの能力を持ち、人間のように知恵やスキルを使って様々な問題を解決することができるとされています。ただし、現在の技術では、まだ完全なAGIを作り出すことはできていません。
また、現地点ではAGIに関する標準化された定義やテスト、基準が存在しないため、科学者や技術者の間で統一された見解はありません。
OpenAIのサム・アルトマン氏も2025年にはAGIの実現を公言
サム・アルトマン氏（OpenAI CEO）も同様に2025年までに「AGIはAI業界のほとんどの人にとって手が届くところにあると感じさせる」という見解をTwitter上で述べています。
イーロン・マスク氏もAGIに対して実現できると公言
同様に、イーロン・マスク氏もTwitter上で近い将来に人間に近いレベルのAIが実現することを公言しています。
まとめ
グーグルディープマインドCEOデミス・ハサビス氏が、AIが人間の認知能力に迫ることを「数年から10年以内」と予測していることが話題となっています。同社はアルファ碁で知られ、技術的な進歩が加速すると見ています。
しかし、人工汎用知能（AGI）の概念に関する統一された見解はなく、著名な研究者の中には達成不可能だと考える人もいます。今後のAI技術の進歩とその達成可能性については、引き続き関心が集まることでしょう。
