Anthropic 大規模言語モデル「Claude 3」を公開 GPT-4やGemini 1.0 Ultraを上回る性能に注目

米Anthropicは3月4日(現地時間)、新しい大規模言語モデル「Claude 3」を発表しました。

Claude 3 は「Opus」「Sonnet」「Haiku」 の 3 つのモデルが公開されており、推論、数学、コーディング、多言語理解、ビジョンといったベンチマークで非常に高いスコアを示しています。

参考:Anthropic

AIモデル「Claude」とは?

Claudeは、米Anthropicが開発した大規模言語モデル(LLM)です。Anthropicは、OpenAIの元メンバーでによって2021年に設立されたAIスタートアップで、GoogleやAmazonから多額の資金を調達しています。

今回発表されたClaude 3はClaudeの最新モデルでHaiku、Sonnet、Opusの3つで構成されています。

OpusとSonnetは現在、claude.aiとClaude APIを通じて159カ国で利用可能です。Haikuも近日利用開始される予定です。

出典:Anthropic

Claude 3の特徴

Opusモデルは、最も高性能なモデルで、一般的な評価ベンチマークのほとんどでOpenAIのGPT-4やGoogleのGemini 1.0 Ultraといった他社の高性能モデルを上回っています。複雑なタスクにおいてほぼ人間レベルの理解と流暢さを備えていることが分かります。

Claudeと他社のAIモデルのベンチマークの結果比較:

出典:Anthropic

Claude 3モデルは、写真、チャート、グラフなど、幅広い視覚フォーマットを処理できる高度な視覚能力を持っています。これにより、個人や企業のユーザーに対して新しいモダリティを提供されることが期待されます。

出典:Anthropic

以前のモデルからの比較では、Opusは複雑な事実に基づく質問に対してClaude 2.1と比較して正答率が2倍に改善されました。

出典:Anthropic

また、これまでのCluadeのモデルでは、不要な場面で回答を拒絶することがありましたが、Claude 3では大幅に改善されたとのこと。

Claudeの使い方

①APIの利用

OpusとSonnetは、現在APIで利用可能となり、開発者はこれらのモデルを利用できますできるようになりました。Haikuは近日中に利用可能になる予定です。APIの使用料金は他のモデルと同様、トークン数に応じた料金がかかります。

モデルInput(100万トークンあたり)Output(100万トークンあたり)
Claude 3 Opus$15$75
Claude 3 Sonnet$3$15
Claude 3 Haiku$0.25$1.25

claude.aiからの利用

Webサービスのclaude.aiからClaudeを利用することができます。

claude.aiにアクセスして新規登録またはGoogleアカウントでログインすれば準備完了です。

中央のテキストボックスに質問を入力してチャットを開始できます。無料版ではSonnetが利用できます。

月額20ドルのClaude Proに登録すると上位モデルのOpusを利用することができます。

日本語の性能で高い評価を得ている

Claude 3の日本語性能の評価は非常に高く、無料版のClaude Sonnetでも、ChatGPTよりも優れた日本語が出力されるようです。

生成AIの認知度や利用率が低い日本でも生成AIが普及するきっかけになるかもしれません。

まとめ

米Anthropicは新しい大規模言語モデル「Claude 3」を発表しました。Claude 3 は 3 つのモデルが公開されており、最も高性能なClaude Opusはベンチマークで非常に高いスコアを示し、GPT-4やGeminiを凌いでいます。

また、ユーザーからはClaude 3は高い日本語の性能が評価されています。Claudeは無料で使用することができるため、ぜひ皆様も最新のAIツールを体験してみてはいかがでしょうか。