MacでStable Diffusionを使用して画像生成する方法

今回は生成系AIであるStable DiffusionをMacで使用する方法をご紹介します。皆さんのパソコンのスペック、用途などを踏まえてどのサービスが適しているか、特徴をもとにご紹介していきます。

そもそもMacでStable Diffusionを使えるの?

結論から言うと、Stable Diffusionでの画像生成をMacで行うことは可能です。ローカルで画像生成をする場合はWindowsのハイスペックパソコンに劣る部分もありますが、問題なく画像を生成できます。実際に私もMacでローカル版のStable Diffusionを利用しています。

MacでStable Diffusionを使う方法は大きく2つ

Stable Diffusionを利用する方法は大まかに「ネット上で使う」「環境を構築してローカルで行う」の2つがあり、それぞれメリットとデメリットがあります。

ネット上で使う環境を構築して使う
メリット・高いスペックを必要としない
・すぐ簡単に始められる
・自由度がかなり高い
・無料で無制限生成できる
デメリット・無料で生成できる数に限りがある
・操作性が劣る
・生成できる画像に制限がある
・高いスペックを必要とする
・環境構築やエラー時の対応が大変

生成系AIがどんなものなのか試してみたい方や、パソコンのスペックが高くない方にはネット上での画像生成がおすすめです。

一方、何枚も連続して生成し、より高い精度で質の高い画像を生成したい方には環境構築をして生成するのがおすすめです。

MacでStable Diffusionをネット上で使用する方法

Stable Diffusionをネット上で使えるサービスがいくつかありそれぞれの費用や使える機能に大きく違いがあります。その中で5つご紹介します。

サービス名無料で生成できる枚数料金メリットデメリット
Stable Diffusion 2.1 Demo無制限無料サイト上でプロンプトを打ち込むだけで気軽に生成できる使える機能が少ない
Google Colaboratory無制限Colab Pro:月額1,179円
Colab Pro+:月額7,767円
パソコンのスペックが低くてもStable Diffusion Web UIと同じ機能が使える無料版はGPUが選べない
Dream Studio125枚程度1,000クレジット:10ドル(約1,450円)〜画像の生成速度が速く、スタイル、縦横比、枚数を自由にカスタマイズできる生成する画像の解像度やプロンプトによって消費されるクレジット数が大きく変わる
Mage.space無制限無料
ベーシックプラン:月額4ドル(約577円)
プロプラン:月額15ドル(約2,170円)
無料で制限なく画像を生成できる
プロプランではモデルの選択や、元画像の設定など多くの機能が使える
無料トライアルで生成した画像は商用利用不可

Stable Diffusion 2.1 Demo

「Stable Diffusion 2.1 Demo」はWeb上で使うことができるため、PCのスペックも必要ないことが利点です。下記のサイトでプロンプトを書き込むだけですぐに画像生成することができます。

Spaceshttps://huggingface.co/spaces/stabilityai/stable-diffusion

しかし、拡張機能やモデルを使った、より高度な画像生成をすることができないので「とりあえず画像生成をしてみたい!」という方におすすめの方法です。

Google Colaboratory

「Google Colaboratory」ではPCのスペックに依存することなく高性能のGPUを使用することができ、そこでStable Diffusionを使用することができます。基本的に無料で始められますが、Stable Diffusionをしっかり使用していくためには月額1,179円~のアップグレードが必要です。

Google Colaboratoryの具体的な使い方は以下の記事で詳しく解説しています。

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Dream Studio

Dream Studioは、操作性が高く、画像のスタイル、縦横比、枚数をカスタマイズできるという特徴があります。Dream Studioを利用するためには、無料のアカウント作成が必要で、初回には125枚程度の画像生成ができるクレジットが付与されます。料金はクレジットあたりでの購入で、10ドル(約1,450円)で1,000クレジットかかります。

詳しい使い方はこちらをご覧ください。

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Mage.space

Mage.spaceでは、生成枚数の制限、ログインなしで無料で画像を生成することができます。また、複数のセッションを同時に実行することができる「ベーシックプラン」は月額4ドル(約577円)で利用することができます。

プロプランは月額15ドル(約2,170円)で広告の非表示やモデルの選択といった機能を利用することができます。

詳しい使い方はこちらをご覧ください。

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MacでStable Diffusionの環境を構築して使用する方法

「Stable Diffusion web UI」使用すれば、生成枚数や各種機能の制限なく画像を生成することができます。パソコンのスペックが十分にあって、Stable Diffusionを本格的に使っていきたい方には、「Stable Diffusion web UI」をダウンロードすることをおすすめします。

MacのスペックはM1チップ以上と16Gメモリが必要

Macでの画像生成はWindowsの高性能パソコンより生成速度といった性能は劣りますが、問題なく生成できます。GPUの搭載が必須なのでM1 M2を搭載したパソコンの準備が必要です。また、メモリは16G推奨とされていますが、複数枚連続生成する際は簡単に使い切ってしまうので、32Gをお勧めします。

MacにAutomatic1111版のStable Diffusionを導入する方法

Automatic1111とは「Stable Diffusion web UI」の最も機能が充実しているフォークの一つです。導入はPythonというコードを使用しますが、コードを書いたことがない方にも簡単に導入できます。詳しい導入方法、アップデート、使い方などに関してはこちらの記事をご覧ください。

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まとめ

今回はStable DiffusionをMacで利用する方法をご紹介しました。スペックの高いMacであればWindowsと比べても大きな遜色無くStable Diffusionを使用することができます。生成系AIは誰でも簡単に始めることができるので、ぜひWebのサービスで試してみてください。

また、現在M1, M2チップのMacを使っていて、本格的に画像生成したい方にはStable Diffusion Web UIの導入も検討してみてください。

~Stable Diffusionで素早く画像生成するには~

Stable Diffusionの画像生成スピードや画像サイズは、グラフィックボード(GPU)の性能によって大きく変わります。

このため、より効率的かつ快適な画像生成を望むユーザーにとって、最適なグラフィックボードの選択が重要となります。

推論処理やLoRAなどの追加学習処理といった大量の計算を効率よく行うためには、12GB以上のVRAMを持つグラフィックボードを選ぶことを強くおすすめします。

2GBや4GBのVRAMを持つグラフィックボードでは、学習プロセスや高解像度の画像生成に支障が出る可能性が高いです。 コスパを重視する方は、RTX 3060を選ぶと良いでしょう。このグラフィックボードを使えば、Stable Diffusionの画像生成機能を最大限に活用することが可能となります。